113 新しい日常 ページ17
天馬くんと顔を見合わせる。心配になり、剣城についていくと、リバビリ室には一人の患者がいた。あの人が剣城のお兄さんなんだろうか。
「京介、俺、手術を受けられることになったんだ」
「誰かはわからないが、支援金を集めてくれた人がいてね。優一くんの手術に使ってほしいそうだ」
「じゃあ、じゃあ...兄さんの足は治るんですね」
「ああ。手術の後、リハビリを続ければ歩けるようになるだろう」
「よかった。本当に...よかった」
「今まで俺のために辛い思いをさせてすまなかった。決勝戦は誰のためでもない、自分自身のためにプレーしてこい。お前の大好きなサッカーをな」
剣城の心の重荷が取れた瞬間だった。本当によかった。見ているこっちが泣きそうになった。拓人くんの見舞いにも行くと、今まで本を読んでいたようだった。
「キャプテン！俺、頑張ります！」
「今はお前がキャプテンなんだ。応援しているぞ」
「私も副キャプテンとして、天馬くんを頑張って支えるよ」
木枯らし荘に帰ってからは夕食を摂り、3人並んで歯磨きをする。この日常に慣れてきた。まだ数日しか経ってないのに、もはや家族のような感覚になりつつある。早朝、天馬くんはサスケと一緒にランニングに出かけている。私も一緒に隣で走った。たまに剣城も参加することもあった。
「サスケはサッカー上手だね〜」
「ワフ」
口でツンとボールを押してみたり、ドリブルができたり、すごいワンちゃんだ。さすがサッカー大好き人間である天馬くんの愛犬である。
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充滞(プロフ) - ビジュさん» イナイレ小説の作者様にそう言っていただけて嬉しいです！永劫回帰など拝読しております。コメントありがとうございます！ (2月22日 20時) (
レス) id: a229a1ca73 (このIDを非表示/違反報告)
ビジュ(プロフ) - 丁寧な試合シーンの描写に引き込まれました…！作者さんのサッカーの豊富な知識も伝わってきてすぐに虜になりました！お身体に気を付けてご自身のペースで頑張って下さい( ꈍᴗꈍ) (2月22日 18時) (レス) @page23 id: 529a911b17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：充滞 | 作成日時：2024年2月15日 20時
