112 グッドモーニング ページ16
ジリリリリリリ！！！！！！！！！！！！！！
天馬くんの呻く声が聞こえた後、その音は止まった。寝ぼけ眼で顔を上げると、天馬くんはベッド上の目覚まし時計の上に手を乗せていた。結構特徴的な目覚まし時計だ。
「う〜ん...」
まだ眠い。二度寝しよう。そうして、また目を閉じた。しばらくして、ごそごそとした物音で起きた。その時には照明が点いていて、剣城はもう支度を済ませていた。髪型もバッチリだ。
「ようやく起きましたか」
「おはよう...」
「おはようございます。早く支度しないと置いて行きますよ」
「え〜、置いてかないでー」
「冗談です」
まだ頭がぼーっとする。着替えの準備をしていると、剣城が部屋を出ていった。数分後に天馬くんが帰ってきたけど、すぐに剣城によって引き戻されていた。そこでようやく気付いた。剣城は扉の外で着替えを待ってくれているんだ、と。急いで着替え、彼らに準備ができたことを伝えた。皆揃ってリビングで朝ご飯を一緒に食べる。秋さんの料理は本当においしかった。鮭の塩焼きと、ご飯と、お味噌汁。家庭の味だ。今度レシピを教えてほしい。3人で仲良く登校した。なにこの安心感。楽しい。
いつも通りの部活動。拓人くんが不在の今、雷門には司令塔がいない。それを補うように、天馬くんと私は立ち回った。しかし、拓人くんの代わりにはなれなかった。学校へ行き、部活でサッカー、部活後も3人で練習。その日々が続いた。天馬くんと剣城は2人でファイアトルネードDDの特訓、私は回転しながら跳び、スピンをかけてシュートする特訓に明け暮れた。帰ったら、すぐ倒れ込むように眠る。朝起きたら3人が川の字で寝転んでいたこともあった。天馬くんはベッドに到達する前に眠ってしまったらしい。
ある日、剣城のもとに着信通知が届いた。電話に出るなり、剣城の表情は一変した。
「今から病院に...!?」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 10人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
充滞(プロフ) - ビジュさん» イナイレ小説の作者様にそう言っていただけて嬉しいです！永劫回帰など拝読しております。コメントありがとうございます！ (2月22日 20時) (
レス) id: a229a1ca73 (このIDを非表示/違反報告)
ビジュ(プロフ) - 丁寧な試合シーンの描写に引き込まれました…！作者さんのサッカーの豊富な知識も伝わってきてすぐに虜になりました！お身体に気を付けてご自身のペースで頑張って下さい( ꈍᴗꈍ) (2月22日 18時) (レス) @page23 id: 529a911b17 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：充滞 | 作成日時：2024年2月15日 20時
