通訳ヌナと… 【Yoongi：3】

部屋 -You- ページ50

ユンギが部屋に来てくれて、
気持ちを伝えあった翌日。

トラブルがあってホテルでは会えなかったけど、
空港に着くとユンギ がいた。

ジョングクくんに声をかけられ少し話しをした際、
横にいたユンギとは何も話さなかったけど…

オンニ達に呼ばれ行こうとしたら、
マスクの紐にピアスがひかかってるのが見えて。

ユンギ…とは、
さすがにここでは呼べないし、
でも…
さん付けはもうやめたくて。

他のメンバーと同じように、
ユンギくんと…くん付けで呼べば、
口元に小さな笑みを浮かべてくれたから…

昨夜のことは夢じゃないんだって思えたし、
もう今日一日も、明日も。

この笑みで充分だと思えるほど、
本当に嬉しくて、幸せでならなかった。

韓国に帰ってからは
二人で会うことはなく、
社内ですれ違うくらいだった。

けど、メールをしたり、
時間があえば電話をしたり。

絶対に忙しいだろうに、
そうやって時間を作ってくれること。

『おやすみ。暖かくして寝ろよ』

寝る前のこの一言に、
毎回嬉し涙が溢れたこと…

泣いたなんて言ったら、
また呆れられそうだから言わないけど。

本当に本当にすごく嬉しかった。


シンガポールではまた打ち上げがあって、
コンサートが終わった後、
みんなでご飯を食べに行った。

もちろん席は離れてるし、
何も話さなかった。

けど、見てるだけ。
ユンギがメンバーと楽しそうに話すのを見てるだけ。

本当にそれだけで良かった。

そしてホテルに戻り、もしかしたら…
さすがにもうお仕事はないだろうし、
少し電話できて、声聞けるかな？って思ってたら。

ちょうど電話があり、
でも…
30分後、部屋に行くから番号教えて………って。




もうそこからはダッシュ。

とにかく汗をかいてたし、
まずは何よりシャワーを浴びたくて。

シャワーを終えると髪にタオルを巻きつけたまま、
最低限のスキンケアをしたり、
洋服を片付けたり。

風圧の弱いドライヤー。
まだ半乾きだったけど。
しかもまたパジャマだったけど。

ユンギから電話があり、
ドアを開けると…


この前と同じ。


あ………と思った時には
ユンギの腕の中にいて、
息を吸えばユンギの匂いしか入ってこなくて、
かと思ったら、
まだドアも閉まってないのに…

ユンギが最初から深いキスをしてきたから…

一瞬でもう何も考えられなくなって、
しがみつくように背中に手を回した。

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