検索窓
今日:38 hit、昨日:27 hit、合計:952,448 hit

放心状態 -You- ページ45

ガチャ…と閉まったドア。

ふらふら…と。
壁に背中を付け、もたれかかると、
力が抜け、そのまま床にしゃがみ込んだ。

自分の手で触れた唇。

「…っ!」

触れた瞬間、
さっきのことを思い出し、
顔も身体も一気に熱くなった。

目をギュッと瞑り、
深呼吸して気持ちを落ち着ける…も…

嬉しくて…でも困惑して、
泣きそうで…でもドキドキして、
恥ずかしいけど思い出したくて、
でも思い出すと死にそうになって…

気持ちが忙しくて、
すごく苦しい。

そのまま、ちょっとボーッと。
放心状態になっていたら…
スマホの着信音が部屋に響いた。

ハッと我に返って立ち上がり、
スマホを取りに行くと、

「嘘…」

画面に表示された名前。
着信は、ユンギ…さんからだった。


「もしもし?」

すごく緊張して、
恐る恐る耳に当てると、

「俺。お前…今どこにいた?まさか…まだドアの前にいた…とかじゃねぇよな?」

当たり前なんだけど…
耳に直接ユンギさんの声が響いて、
背中がゾクッとなってしまった。

「そんなわけ…ないじゃないですか!」

まるで見られてたかのように言い当てられて、
でもその通りだと言うのは恥ずかしくて…

すると、
チッと、ユンギさんの舌打ちが聞こえ、

「早く寝ろよ。いつまでもドアの前で座り込んでたら風邪引くぞ」

「だから、ユンギさん!」

図星すぎて恥ずかしくて、
慌てて名前を呼んだのが間違いだった。

「やっぱり戻ってるし。あのさ…敬語やめろって言ったよな?名前もユンギって呼べって言ったよな?」

不機嫌そうにそう言われるも、
でも…急に変えるのはやっぱり難しくて。

けど、

「さっきまではユンギって…甘い声で呼べてたのに」

って、ユンギさんが言ったから。
顔がカァッと熱くなって、

「もう寝ます!もう寝るので!」

と、ユンギさんの言葉を遮るように言うと、
クスクスと笑い声が聞こえ、

「まぁいいや。また明日…あ、普通に連絡してこいよ?起きた…とか、あれした、これした、とか。気にするなって言っても、お前は気にするんだろうけど…連絡あると、俺は嬉しいから」

図星を突かれ、
からかわれ、
かと思ったら、サラッとそんなことを言われ…

「じゃ、おやすみ」

終わりを告げるユンギ…に、
私も気持ちを伝えたくなって。

「あの…ユンギ…?今日お疲れ様。それから…来てくれてありがとう。また明日…ね?」

そう言うと、

「…うん」

と、機嫌良さげな声が聞けたから。
私もすごく嬉しくなった。

デレる -Yoongi-→←いっぱいいっぱい -Yoongi-



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (668 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1776人がお気に入り
設定タグ:防弾少年団 , BTS , ユンギ   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

がほ(プロフ) - ハイリさん» こんにちは^ ^そんな風に言って下さり、本当に嬉しいです!!しかもお話の途中でのコメ!無理せず、ゆっくり最後まで読んでもらえたら嬉しいです。ユンギ、いいですよね〜。ユンギの次のお話も考えてるので、それもぜひぜひ! (2020年6月3日 19時) (レス) id: 7925a63dc6 (このIDを非表示/違反報告)
ハイリ(プロフ) - すごく、すごーく気持ちが入り込んでしまい、一秒たりともこのお話から目が離せません!最近少しだけ気になり始めたユンギさんでしたが、この物語を読むことで劇的なファンへと変貌致しました(笑)まだ読み途中ですが、ドキドキと切なさの狭間で胸が苦し〜い(^^) (2020年6月3日 17時) (レス) id: 9a9ff787e6 (このIDを非表示/違反報告)
がほ(プロフ) - YG Loveさん» こんにちは!コメありがとうございます(^^)YG…なんだかもう(T-T)YGが、BIGBANGが、これからどうなって行くのか考えるだけで不安です(T-T) (2019年8月23日 9時) (レス) id: c74390b1f3 (このIDを非表示/違反報告)
YG Love(プロフ) - 私もarmyとVIP掛け持ちしてるので気持ちはよくわかります。すごくショックでした。 (2019年8月22日 23時) (レス) id: 067bdd342e (このIDを非表示/違反報告)
がほ(プロフ) - RxSさん» こんにちは(^^)なんですって?2回目?2回も読んでもらえるなんて、本当にありがとうございます。スッと入ってくる感覚…書き手として、たまらなく嬉しいお言葉です。ありがとうございます(^^) (2019年7月24日 11時) (レス) id: c74390b1f3 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:がほ | 作成日時:2019年3月3日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。