通訳ヌナと… 【Yoongi：3】

ただ好き -You- ページ35

Aが好きだ…
と、ユンギさんに言われ。

でも信じられなくて、
我が耳を疑った。

初めて会った時から…
ずっと想ってた…

嘘でしょ？

ユンギさんの言葉も理解できないけど、
なら…

それなら…

どうして避けたりしたのか？

そう尋ねれば、
身体をグイッと離され、
ティッシュケースを渡された。

きっと今の私の顔、
泣きすぎて目も鼻も真っ赤だろうし、
酷いはず。

でも、

「泣きすぎなんだよ。明日、目、腫れるぞ？」

そんな優しい口調で言われ、
もう何度目なんだろう…
また優しく指で涙を拭いてくれたから…

そんなことされたら、
止まるどころか、また涙が出てくるのに…


しかも、

好きすぎて…

嘘でしょう？

もう全てが。
全部理解できなくて、
頭がパニックで。


でも突然。


「A？…俺のこと…どう思ってる？」

と聞かれ。

そんなの、

「好きです」

好きに決まってる。

突然ユンギさんが現れて、
思いもしなかった言葉を言ってくれ、
驚きすぎて頭は真っ白だけど。

それだけはハッキリと言える。

私は、ユンギさんが好き。
どうしたって…
やっぱり忘れることはできなかった。

何度も忘れようと思ったけど、
本当はずっと、またこうやって話したかった。

ユンギさんを見たかったし、
ユンギさんにもまた見て欲しかった。

またそばで…
笑いながら、他愛ない話をしたかった。


私は…
ただそれだけで良かったのに…
それ以上なんて想像もしてなかったのに…


ユンギさんの口から出る、
止まることのない言葉、考え、想い。

私が一度たりとも想像してなかったことだから、
聞いて驚いた。

でも、
そんなの望んでなかった。

ただ好きで、
先のことなんか考えられないほど、
その日のユンギさんでいっぱいで、
ただ好きなだけだったのだと伝えた。


「本当に何も考えてませんでした。ただ話せるだけ。ただ目が合うだけ。ただ笑ってくれるだけ…私は、本当にそれだけで充分だったから…」

「じゃあ…今聞いて…どう思った？」

「どうって？」

「してやれないことばっかだし、お前の今までの付き合いと全然違うだろ？」

そう聞くユンギさんの表情は、
どこか力なく、弱々しくて…



いい…かな？

ダメかな？

でも…ユンギさんも同じことしたし…

いい…よね？



足の間に無造作に置かれた手。
こんな時になんだけど、
長くて男らしくて、
指だけでもドキドキする。

触れたい。

だから手を伸ばし、
ゆっくりとその指に触れた。

指 -Yoongi-→←溢れ出す -Yoongi-

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