検索窓
今日:30 hit、昨日:27 hit、合計:952,440 hit

ホテル -Yoongi- ページ21

部屋に着くなりバスルームに直行して、
頭から熱いシャワーを浴びた。

念のためがどうのとか、
そういう意味で浴びたんじゃない。

ただ、大事な話をするのに、
久しぶりにAと二人、
ちゃんと向き合って話をするってのに…

肉だのなんだの、
変な匂いをさせながら話すのは嫌だったから。

そして…

まるでゲームのよう。
タイムリミットが迫ってるかのように急ぎ、
服を着替えたり、髪を乾かしたり。

そして…

901号室。
Aの部屋へと向かった。

自分の部屋を出た瞬間から、
もう引き返せないのはわかってた。

こんな所で迷いを持ち、
ウロウロすることはできないとわかってる。

ただ、エレベーターが9階に着いた時…
ライブの時とは比べ物にならないほど、
心臓がバクバク音を立て始めた。

一歩…一歩…

部屋が近づくにつれ、
もう止められないとわかりつつも怖くなる。

だってAは俺が来ることなんか
知らねぇし、
実際…本当の所は…
今 俺のこと…どう思ってるのか…わかんねぇから。


けど、
この扉の向こうにAがいるんだって思ったら、
不思議と指が…
あんなに電話を掛けることはできなかったくせに、
今は簡単にドアの横にあるベルを鳴らした。

そして、
ドアスコープからAがちゃんと確認できるよう、
一歩後ろに下がり、反応を待った。


……んだけど。


1分くらい待つも、
音もなければ、なんの反応もなく。


901だよな?
って、ジョングク言ったよな?

もう寝た?
まさかいない?

いろいろ考えていたら、
廊下の奥から聞こえた日本語。


やばっ!と思い、


「A!俺だよ。いるなら開けてくれよ」


ドアを手でバンバンと叩き、
声をかけた。




考えてみれば…

声は年配の男の声。

しかも日本語じゃなくて、
中国語っぽい。

しかも家族連れなのか、
子供の声もする。

けど、armyやスタッフだったら…と、
必死だった。

ここまで来て、
会わずに帰るなんてできないから。



人が来るんだって……と。

途中まで言いかけた時…

ガチャッとドアが開く音がし、
その隙間から…

Aの顔が見えた。




あぁ…そう…この位置。

ヒールを履いてる時はもうちょい上だけど、
スニーカーだったり、
今みたいなスリッパの時はこの位置。

この目線の高さ。

Aの驚いて丸くなった目が真っ直ぐと。
他ではなく、
俺を見てくれていて…


ドアを押し開け中に入ると、
その勢いのまま…Aを抱きしめた。

部屋 -You-→←タクシー -Yoongi-



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (668 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1776人がお気に入り
設定タグ:防弾少年団 , BTS , ユンギ   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

がほ(プロフ) - ハイリさん» こんにちは^ ^そんな風に言って下さり、本当に嬉しいです!!しかもお話の途中でのコメ!無理せず、ゆっくり最後まで読んでもらえたら嬉しいです。ユンギ、いいですよね〜。ユンギの次のお話も考えてるので、それもぜひぜひ! (2020年6月3日 19時) (レス) id: 7925a63dc6 (このIDを非表示/違反報告)
ハイリ(プロフ) - すごく、すごーく気持ちが入り込んでしまい、一秒たりともこのお話から目が離せません!最近少しだけ気になり始めたユンギさんでしたが、この物語を読むことで劇的なファンへと変貌致しました(笑)まだ読み途中ですが、ドキドキと切なさの狭間で胸が苦し〜い(^^) (2020年6月3日 17時) (レス) id: 9a9ff787e6 (このIDを非表示/違反報告)
がほ(プロフ) - YG Loveさん» こんにちは!コメありがとうございます(^^)YG…なんだかもう(T-T)YGが、BIGBANGが、これからどうなって行くのか考えるだけで不安です(T-T) (2019年8月23日 9時) (レス) id: c74390b1f3 (このIDを非表示/違反報告)
YG Love(プロフ) - 私もarmyとVIP掛け持ちしてるので気持ちはよくわかります。すごくショックでした。 (2019年8月22日 23時) (レス) id: 067bdd342e (このIDを非表示/違反報告)
がほ(プロフ) - RxSさん» こんにちは(^^)なんですって?2回目?2回も読んでもらえるなんて、本当にありがとうございます。スッと入ってくる感覚…書き手として、たまらなく嬉しいお言葉です。ありがとうございます(^^) (2019年7月24日 11時) (レス) id: c74390b1f3 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:がほ | 作成日時:2019年3月3日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。