エレベーター ページ4
会社員ぱろ ar×in
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大貴side
大貴「はぁ…」
やっと会社に戻ってこれた。
こんな寒い中走り回らないといけないなんて、我ながら可哀想だなあ。
そう思いながら、マフラーに顔を埋める。
すると、ふいに耳に冷たい物が覆い被さる。
大貴「っうわ⁈」
驚いて振り返ると、手を俺の前に突き出して、伊野ちゃんが笑った。
慧「ふふ、冷たいだろ?」
大貴「何、設計部さんの手がそんなに冷たい理由は?」
確か、伊野ちゃんは営業部の俺と違って、外回りもないし、外に出ることはあんまりないはずだけど。
慧「休憩時間になったから、忘れ物とりに行ってたの。大ちゃんは、相変わらず忙しそうだね?」
エレベーターの前まで来ると、運良く一階にとまっている物があったらしく、四個隣の扉が開く。
慧「乗ろうか。」
うちの会社は階数が多いから、エレベーターで行くのにもいくらか時間がかかる。
だから、同じ階にエレベーターがとまっていない限り、乗る人はあまりいない。
エレベーターよりエスカレーターが使われることが多いと思う。
エレベーターの扉が閉じると、伊野ちゃんが俺の手を掴む。
慧「手、あっためてよ」
大貴「俺の手もかなり冷たいけど。ふふ、帰るまで我慢できねーの?」
俺は伊野ちゃんの手を握り返し、首筋にキスをした。
慧「っ、」
伊野ちゃんを壁際に追い詰め、今度は唇を重ねる。
そうしてる間も、エレベーターはどんどん上がって行く。
慧「ふ、ぁ…っ」
舌を絡めると、吐息混じりの声を漏らす。
大貴「…ん、ッハァ、あったかくなった?」
慧「、あついわ。長すぎ…だよ。」
大貴「だって、まだ着いてないんだもん。俺のせいじゃないよ?」
そう行って微笑むと、伊野ちゃんは顔を赤らめる。
大貴「俺の手、あったかい?」
握っていた手を伊野ちゃんの耳につける。
慧「ふふ、うん。」
すると、丁度エレベーターが止まり、扉が開いた。
大貴「じゃあ、また帰りにね」
俺がそう言うと、伊野ちゃんは嬉しそうに手を振った。
END.
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作者名:かーこ | 作成日時:2018年12月1日 20時