田舎育ちのハイパー野生児が世間知らず過ぎてヤバすぎる【東京卍リベンジャーズ】

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場地視点





あの後もAと一虎についての話が続いた。




場地「一虎はお前と同じ溝中なんだよ。だから年少から出てきて、お前が1番一虎に会いやすいんだよ」


『なるほどねぇ。だから気をつけろと』


場地「あぁ。しかも東卍のメンバーと分かったら確実に巻き込まれる」


『そうか。でも、無理だわ』


場地「は？なんでだよ」


『私、羽宮一虎と同じクラスだったんだよね。だから無理』



なんでお前はそんな冷静なんだよ。
いくらAが強いっつっても危険なことに変わりはねぇ。
何かあったら絶対マイキーは一虎を潰そうと動く。
それはどうしても避けたい。
事が起こったら俺には絶対止められない。




『羽宮一虎を東卍へ戻って来てもらうのは厳しいね』


場地「……あぁ。事が起こったら俺には絶対止められねぇ」


『そうか。ケースケだけじゃどうにもならないのか』




Aが俺の言葉を言い返す。
その行動に何か違和感を感じた。
何も根拠はねぇからそうとは言いきれないが。
でも決まってそういう時のAには何かある。




『じゃ、私もケースケに協力する』


場地「……お前はわざわざ首突っ込む必要ねぇだろ」


『はぁ……。ケースケ、お前さぁ……』




めっちゃデカい溜息を吐かれて、やれやれと呆れられる。
正座をやめて近づいてきたと思ったらデコピンを一発、
めちゃくちゃ痛てぇのを食らった。
コイツ……全力でやりやがった……！

こっちが反論しようとしたら、その前に視界がAで
いっぱいになる。
Aの髪の匂いがする。
なぜか俺はAに抱きしめられている。
……なんでだ！？





場地「おま……っ！何やってんだよ！離れ、」


『ケースケはさ、優しすぎるよ』


場地「！」


『馬鹿のくせに優しいから、誰にも相談しないで突っ走って。「俺には絶対止められねぇ」って一人だったら無理なんじゃん。だから、二人でやったら何とかなるかもだろ？』


場地「A……。でも、」


『でもじゃねぇ。一人で何とかしようとして、解決したとしてもケースケが取り返しのつかないことになってたら助けてもらった羽宮一虎も他の皆も喜べねぇよ』





Aのあったかさがくっついてる肌からじんわり伝わってくる。
コイツは人の感情を読み取れるから、俺が不安になってるのは分かってる。
不安なのは分かってるけど、思ってる事は分かんねぇ。
のに、コイツは俺に欲しい言葉をくれる。




『一人で頑張ろうとすんな、私もいる。約束だ』

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