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『…もしかして、あの請求書発生したのも関係あったり？』
「あぁ、あの時、デッキ見つけて…モンスターに襲われて…。それで、部屋の中ぐちゃぐちゃになっちゃって…」
『……。…弁償代、ちょっと減らしとくわ…』
真司はライダーになった原因やら仕事に支障が出た理由やらを恙無く話してくれた。
一つ一つパズルのピースが繋がっていくような感覚で、彼の話を聞く。
「…で、そっちの話も聞かせてよ。俺、二人が姉妹だってことも知らなかったし」
『嗚呼、そうだね。…話さないとか。…どこから話すべきかな』
咀嚼していたクッキーを紅茶で流し込み、足を組み直した。
絡み合った糸のように複雑な話を、解いて整理しながら口を開く。
『私と優衣はね、姉妹だけど血は繋がってないんだ。それと、私達には兄もいて…兄さんと優衣は、血の繋がった兄妹』
「兄、って…。もしかして、高見士郎？」
『…そう。やっぱり、あのリストで？』
「うん。…俺、そのこと、優衣ちゃんに聞こうと思って…」
『私達、両親が再婚して家族になったんだけど…両親はどっちも死んじゃって、バラバラに親戚に引き取られて。優衣は叔母に引き取られてココに、私は本当の父に引き取られて地方に、兄さんは叔父に引き取られてアメリカに行った』
優衣が壁際に飾られた写真立てを持ってきた。写真には、優衣と私、そして真ん中に兄さんが写っている。
「前までは、たまに、会えてたんだけど。半年くらい前に、急に連絡取れなくなっちゃって」
『忙しいんだろうとか勝手に納得してたんだけどさ。…薄々気付いてたけど、そういうんじゃ、ないっぽいし…』
写真立てを真司に差し出す。
彼は写真を凝視して、一言。
「俺、昨日その人に会った」
『＿＿は？』
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作者名：なちなちこ。 | 作成日時：2022年9月24日 18時
