ラブエモーション【東海オンエア】

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あなたサイド



＿＿＿＿りょうくんが席を外して、としみつさんと二人きりなった。


変にドキドキしてしまうのは、なんで。
変に気にしてしまうのは、なんで。
変に照れてしまうのは、なんで。

分からないけど、凄くもどかしい。


…いつ帰るのかなんて聞かれたら、意識しちゃうじゃないですか。

好きになってしまいそうになるじゃないですか。


我慢出来ない。




＿＿＿＿｢…もう少し仲良くなりたかったです｣





酔ってくらんだ視界の先で、としみつさんが驚いた顔をしていたのがわかった。

それで、…やっちゃった。と後悔。

会って半日の人にこんな事言われたら、困りますよね。

｢酔ってるからよく分からなくて、ごめん｣

今言ったこと、はやく取り消さなくちゃ。
そう思って焦って言うと、





＿＿＿＿｢俺も仲良くなりたいです。Aさんと｣





そう、遮られた。

としみつさんは、また恥ずかしそうに顔を赤くして、頭を掻きながら目を逸らした。


そんな仕草を見て、言葉を聞いて、ドキドキが止まらなくて、やっぱり気づいちゃった。



…あぁ、私

＿＿＿＿この人のこと好きだ。って。




もう虜になってしまった。

その綺麗な顔立ちも、低い声も、ちょっとした優しさも、不器用な感じも、照れ屋なところも、
全部が好きでたまらない。

…好きです。





｢…じゃあ、あの、連絡先交換しませんか｣

｢あっ、はい｣


そう言われて、LINEを交換するために携帯を揺すると手と手がぶつかって、そこから体温が急上昇して、
こんなの久しぶり過ぎて、無理。と恥ずかしくなる。

画面に表示された、｢としみつ｣の文字が私の胸をよりキツく縛った。


｢ありがとうございます。時々LINEします｣


そう言ったとしみつさんが、ふにゃっと優しく笑った時、キュンとする。


…こんな風に笑うんだ。


私の前では、ずっと緊張した顔をしてたから、こんな風に笑うんだと知れて、少し嬉しかった。


｢私もします｣


気づいたら私も、つられて笑っていて、携帯をギュッと力強く握りしめていた。

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