検索窓
今日:24 hit、昨日:31 hit、合計:435,091 hit

〇 9 ページ9

としみつサイド


____ガストに来ると、美味しそうに目の前でドリアを頬張るAさん。

…こんなに美味しそうに食べる人いる?

そう思うくらい幸せそう。



「本当に奢りでいいの?」

「いいよ別に、ファミレスだよ?笑 な、としみつ」

「ん」


俺らの言葉を聞いて、ごめんね〜と両手を合わせる姿も、可愛い。

夜だからってビールを飲んでるAさんの頬はほんのり赤くて、目も心做しかとろっとしている気がする。

…ああ、可愛い本当に可愛い。


会って半日でどんだけ好きになってんだよ俺。


そう思いながらも、この気持ちを止めることは出来なそうで。





____「…いつ帰るんですか、東京」





気づいたら、そうポロッと口にしていた。

1日でも長く傍にいたいと、強く強く思ってしまったから、もう無理だ。


少し緊張しながら前を見ると、やっぱり驚いた様子のAさん。ビールを片手に目を丸くしている。

Aさんの隣を見れば、ニヤついてるりょう。

「ちょっと俺、トイレ」

そう言い残して席を外した。
振り返って、俺をもう一度見てニヤつく姿に、腹が立つ。
…なんかムカつく。




そんな中、時が止まったみたいにAさんは、しばらく俺を見つめて、

「明後日には」

と、その大人しそうな静かな声で呟いた。


「…そうですか」


ってことは、岡崎にいるのはあと2日。
考えただけで、胸が痛い。

Aさんを見ると、俺をじーっと見つめていて、慌てて目を逸らした。

なんでそんなに見る?
緊張するやん。

頭の中で焦っていたら、




____「…もう少し仲良くなりたかったです」




Aさんは、俺の目を確かに見つめて言った。



…は?

そう聞き返してしまいそうな勢いで。
胸はドキドキドキドキドキうっさくて。

嬉しくて、張り裂けて潰れそう。


何も言えずに見つめ返していたら、「あっ、ごめんなさい」とAさんは照れ始めて、

「酔ってるからよく分からなくて、ごめん」

そう言って、今言った言葉を取り消そうとしてしまったから、



慌てて俺は、




____「俺も仲良くなりたいです。Aさんと」




うるさい胸が聞こえないように、大きな声でそう返事をした。

〇 10→←〇 8



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (243 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
573人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

なな(プロフ) - 素敵な作品ありがとうございます…!泣きました。 (2018年8月17日 22時) (レス) id: 21460c7daa (このIDを非表示/違反報告)
カリン - めっちゃドキドキしました (2017年12月25日 16時) (レス) id: 85ef3d3396 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーもも(プロフ) - 初めまして!!…なんかもう、ドキドキが止まりませんでした(´;ω;`) (2017年9月19日 20時) (レス) id: b5c457861f (このIDを非表示/違反報告)
MONO(プロフ) - 百恵さん» ありがとうございます(*^_^*)シーズン2でもお待ちしております! (2017年8月16日 17時) (レス) id: 8a5be1dd18 (このIDを非表示/違反報告)
百恵(プロフ) - 今までみた作品の中で1番好きです!最高でした!! (2017年8月16日 14時) (レス) id: 322469ddfa (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:MONO | 作成日時:2017年5月5日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。