〇 34 ページ34
りょうサイド
としみつがお風呂に入ってる間、
Aと晩御飯を作る。
りょう「としみつといつの間に仲良くなったんだね」
「りょうくんが強引だからね」
俺が言うと、そう言ってニコッとしたA。
不意打ちの笑顔に不覚にも可愛いと思った。
もちろん妹的な意味でね。
りょう「いつから気づいてた?ここに呼んだのくっつけようとしてたからだって」
「家具屋さん行ったあたりから」
りょう「早いなぁ笑」
「そりゃね、わかりやすい笑」
りょう「ふーん」
Aは慣れた手つきで野菜を炒めながら、また、俺を横目にチラッと見て楽しそうに笑った。
この可愛らしい童顔で、こんな大人びた仕草をするギャップにときめくんだろうな、男は。
いや、としみつは。
りょう「明日ごめんね」
「いいよ、全然」
りょう「ラッキーだと思った?」
「正直ね」
絶対、「全然思わなかった」とかいう返事が帰ってくると思っていたのに、
素直に「正直ね」と口にしたA。
それって、としみつのこと好きって言ってるも同然じゃん。
ちょっと恥ずかしそうに、でも嬉しそうな表情に、
____あ、としみつとAって両思いなんだ。
ってやっと気づいた。
2人きりの空間をこんなにも嬉しそうにするAのその雰囲気、表情、全てが初めて見た姿。
りょう「へーそうなんだ笑」
「ニタニタしないで笑」
りょう「するわそりゃ笑」
恥ずかしさを紛らわすためか、俺にお皿を押し付けて「これあっちに置いてきて」そう言ったA。
ウブで可愛いな、本当に。
りょう「Aが珍しいね、こんな短期間に心開くなんて」
「幸せにしてくれるらしいから」
りょう「へ?」
「俺なら幸せにできるよって言ってくれたから」
えー、やるじゃん童〇としみつ。
そんな告白同然の言葉をいつの間に。
りょう「としみつならしてくれると思うよ」
「うん、私もこの人ならしてくれるって思った」
りょう「へぇ、意外とゾッコンだねA」
「うるさいよ」
Aは料理を手際よくしながら、時々俺を見て恥ずかしいと言って。
今度ここの俺のポジションに立つのはとしみつかと思うと、
嬉しいような寂しいような、複雑な気持ちになった。
りょう「明日楽しんできな」
「うん、楽しむね」
りょう「写真、送ってね」
「送る」
楽しみそうなA。
もし、としみつが楽しませてあげられなかったら
1発ぶっ飛ばしてやろうと思った。
573人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なな(プロフ) - 素敵な作品ありがとうございます…!泣きました。 (2018年8月17日 22時) (レス) id: 21460c7daa (このIDを非表示/違反報告)
カリン - めっちゃドキドキしました (2017年12月25日 16時) (レス) id: 85ef3d3396 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーもも(プロフ) - 初めまして!!…なんかもう、ドキドキが止まりませんでした(´;ω;`) (2017年9月19日 20時) (レス) id: b5c457861f (このIDを非表示/違反報告)
MONO(プロフ) - 百恵さん» ありがとうございます(*^_^*)シーズン2でもお待ちしております! (2017年8月16日 17時) (レス) id: 8a5be1dd18 (このIDを非表示/違反報告)
百恵(プロフ) - 今までみた作品の中で1番好きです!最高でした!! (2017年8月16日 14時) (レス) id: 322469ddfa (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:MONO | 作成日時:2017年5月5日 19時