検索窓
今日:11 hit、昨日:31 hit、合計:435,078 hit

〇 31 ページ31

りょうサイド



としみつ「はぁ!?」


俺の言葉に、慌てて大きな声を出すものだから、シーと言ってやる。


りょう「起きちゃうよAが笑」

としみつ「馬鹿じゃねーの」


としみつは小声でそう言いながら、その場に座り直して、横目にAを見た。


りょう「デートしたくないの?」

としみつ「したいけどできない」

りょう「なんで?笑」

としみつ「何話せばいいのかわかんね」

りょう「やっぱり中学生 笑」


何も言わずに睨んだとしくん。
やっぱり可愛い。
Aにゾッコンなんだなと改めて思う。


りょう「今日のてつや見た?」

としみつ「何が?」

りょう「見てないのか。
てつやあいつさ、Aにこうやって連絡先渡してやんの」


今日、てつやがAにやったように、としみつにやってあげる。

両手でAの手を優しく包み込んで、紙切れを忍ばせて、「連絡してください」ってちょっとはにかんだてつや。

女の子慣れってやつ。



としみつを見れば顔真っ赤で。


としみつ「女遊びし過ぎ」

りょう「そう思うよね?笑 でも女の子そういう人に惹かれるもんだよ
Aも好きかもよ」


Aに限っては違うけど、としみつの背中を押すために嘘をついた。

俺の言葉に黙ってうつむくとしみつ。

しばらくの沈黙の後、としみつは顔を上げて、



としみつ「…どこ行く?りょうなら」



そう聞いてきた。

可愛いな、こいつは本当に。



りょう「夏だし花火大会は?」

としみつ「…あー、いいかも」

りょう「だよね、ちゃんと明日にあるんだよ」


家のポストに入ってたチラシを見せると、「え、すげえ」とあまりの偶然にとしみつは嬉しそうに笑った。

俺が全部ここに合わせてやったなんて、言えないねこれは。笑


としみつ「誘ってみようかな」

りょう「うん、いいんじゃん」


としみつは少し乗り気になってきたみたい。


すると、丁度いいタイミングで、


「ん…」


Aがゆっくりと目を開けた。



としみつ「りょう早く服着て」

りょう「ああ、ごめんわかった」


Aの前に立ちはだかるように座って、俺を急かすとしみつは、誘う気満々のよう。



____これも、初めて見たとしみつの姿で、

今回ばかりは本気だと俺に訴え掛けているようにも見えた。

〇 32→←〇 30



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (243 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
573人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

なな(プロフ) - 素敵な作品ありがとうございます…!泣きました。 (2018年8月17日 22時) (レス) id: 21460c7daa (このIDを非表示/違反報告)
カリン - めっちゃドキドキしました (2017年12月25日 16時) (レス) id: 85ef3d3396 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーもも(プロフ) - 初めまして!!…なんかもう、ドキドキが止まりませんでした(´;ω;`) (2017年9月19日 20時) (レス) id: b5c457861f (このIDを非表示/違反報告)
MONO(プロフ) - 百恵さん» ありがとうございます(*^_^*)シーズン2でもお待ちしております! (2017年8月16日 17時) (レス) id: 8a5be1dd18 (このIDを非表示/違反報告)
百恵(プロフ) - 今までみた作品の中で1番好きです!最高でした!! (2017年8月16日 14時) (レス) id: 322469ddfa (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:MONO | 作成日時:2017年5月5日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。