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※これから登場人物も増えるし、読みにくいって感じたので、「」の前に名前を入れることにしますね。
としみつサイド
…嫌だ。死んでも嫌だ。
あのど変態どスケベ野郎たちに、Aさんを見せるわけにはいかない。
揺れる車の中で、Aさんの方を振り返って話しかけることすらできずに、ただただ前を向いて、どうやって、アイツらからAさんを遠ざけるかを、ひたすら考えた。
…けど、時間は全然足りず、手のひらに汗だけが溜まり、気づいたらてつやの家に到着していた。
あー、やだやだやだやだ。
____そんなこんなで車を降りると、ウキウキしたAさんがもうドアの前に立っていた。
天気が良い今日、このド田舎の青空の下、Tシャツにジーンズに帽子という、なんとも年齢相応でカジュアルな決して可愛い子ぶらないその姿に、キュンとする。
りょうを見上げて「どんな人?」と楽しそうに微笑んだ横顔が、綺麗で見とれる。
強い風でTシャツの裾がチラッと揺れて、
束ねて横でゆるく結んだ髪の毛が零れ落ちて、
つばの広い帽子がフワッと傾いて、
白くて透き通るようなその手で、飛ばないよう帽子を抑えて、
「…?行かないの」
立ち止まったままAさんに見とれる俺を振り返って、首を傾げるその仕草に、
____胸に矢が刺さる。
グサッと音でもした気がする。
痛くて、恥ずかしくて、何かが溢れる。
りょう「としくんは置いていこうね、A〜」
そんなAさんを宥めるようなりょうの声に、ふと我に帰って。
恥ずかしさのあまり慌てて二人を追いかけた。
____りょう「お邪魔しまーす」
入り慣れた家でも必ず挨拶を欠かさない律儀なりょうに続いて、無言のまま俺は入る。
後ろから、Aさんの「お邪魔します」という小さい声。
てつや「えっ?今女の子の声しなかった?」
部屋の奥の方から、女の子の声に敏感なてつやの声がして
りょう「よく分かったな笑 はい、いいよ、A」
りょうが手招くと、俺の横のドアからAさんが少し顔を出して、
____「はじめまして」
とこりゃまた、びっくりするくらい、可愛らしくクシャッと笑った。
てつや「…え、りょうの彼女?え?嘘だ。」
りょう「ちが」
てつや「いや、可愛過ぎん?可愛すぎる。お名前は?」
違う。と言うりょうを無視し、口説き始めるてつや。
…これだから会わせたくなかったんだよ。
…このど変態どスケベ野郎が
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なな(プロフ) - 素敵な作品ありがとうございます…!泣きました。 (2018年8月17日 22時) (レス) id: 21460c7daa (このIDを非表示/違反報告)
カリン - めっちゃドキドキしました (2017年12月25日 16時) (レス) id: 85ef3d3396 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーもも(プロフ) - 初めまして!!…なんかもう、ドキドキが止まりませんでした(´;ω;`) (2017年9月19日 20時) (レス) id: b5c457861f (このIDを非表示/違反報告)
MONO(プロフ) - 百恵さん» ありがとうございます(*^_^*)シーズン2でもお待ちしております! (2017年8月16日 17時) (レス) id: 8a5be1dd18 (このIDを非表示/違反報告)
百恵(プロフ) - 今までみた作品の中で1番好きです!最高でした!! (2017年8月16日 14時) (レス) id: 322469ddfa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:MONO | 作成日時:2017年5月5日 19時