色を知らないお前に見せたい色、戸惑う色【高杉晋助】

第6話 ページ6

貴方side








遊女「緑輝」






緑輝「はい」






遊女「昨日あなたを買われた侍の方。」






緑輝「あぁ、高杉様ですか」






遊女「あの人、どんな方だった？」






緑輝「どんな、……？うーん、どうでしょう」






遊女「何よそれ」







緑輝「ミステリアスということしか分かりませんでした。

あぁ、人をひきつけるものがありましたね」







遊女「あまりわからなかったってことかしら」







緑輝「はい。

でも小さなものに縛られるような方ではないことは確かです」







遊女「…………やっぱりあなたの考えは少し分かりづらいわ」







緑輝「よく言われます。


それで、高杉様がどうかしましたか？」







遊女「次いらっしゃったら私を買わせようと思って」







緑輝「それはそれは」







遊女「あの方は私の獲物…。太夫のあなたに下克上です」







緑輝「高杉様はあの時ただの気まぐれで私を買っただけですよ


あの方はお酒が飲めればいいとか」








？「悪いがこれからは気まぐれじゃなく永久指名にしてぇんだが」







緑輝「…………高杉様…。」







高杉「何驚いてんだよ。また来るって言ったろ」






遊女「高杉様ぁ。わっちを買ってくんなまし」







あれ…こんな口調でしたっけ







高杉「さっきも言ったが俺は緑輝太夫しか選ばねぇ


俺を獲物にすんのは骨が折れるぜ？




緑輝、行くぞ」

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