第12話 ページ12
貴方side
高杉「ここがお前の部屋だ。好きに使え」
貴「ありがとうございます」
何でも揃っていて不自由のない部屋。
ただ灰色というのが惜しい
高杉「隣は俺の部屋だ。
なんかあったら叫べ」
貴「分かりました」
高杉「………少し、外出るか」
ーーーーーーーーーーーー
船の淵に腰掛け煙管をふかす高杉様の後ろには
空に浮かぶ大きな丸い岩…。
貴「高杉様。」
高杉「なんだ」
貴「月、とは…何色ですか」
高杉「…………………」
振り返り大きな岩を見つめる高杉様の後ろ姿は
どことなく寂しそうに見える
高杉「………なんだろうな…。
こいつは赤かったり黄色だったり橙だったりする。
青白い時もあらァ」
貴「月って色んな色があるのですね」
高杉「まぁ、飽きねー程度には」
私には只の岩にしか見えない月だけど
吉原の月は太陽のそばで輝いていたのはしっている
高杉「……………お前、食事とかどうなんだ」
貴「どういう事ですか?」
高杉「灰色なんだろ。食欲とか大丈夫なのか」
貴「あぁ、別になんとも思ってませんよ。
私は最初から色を知りません。
だからこれが灰色なのは当たり前、という感じです」
高杉「………そうか。」
貴「そんな顔なさらないでください。
私には灰色一色なのが当たり前なのです。
諦めていましたが、高杉様のおかげで今がすごく楽しいです」
高杉「……………ならいい。」
貴「この歳でこんな冒険できるなんて思ってもいませんでしたから」
高杉「……そういやお前、歳いくつだ」
貴「26です」
高杉「………思ったよりいってるんだな」
貴「それ褒めてるのですか」
高杉「褒めてる。もう少し若いと思っていた」
貴「遊女にとっては致命的な言葉ですね。」
高杉「そうじゃねぇよ。
お前は若く見える割にはちゃんと色気もあらァ。」
貴「それならよかったです。
して、高杉様はおいくつで」
高杉「27」
貴「お一つ上でありましたか。
貴方様も年齢の割には色っぽく見えますよ
遊女も騒いでました」
高杉「知らねぇな」
貴「フフ。そう言うと思いました」
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ユウ - 充分こちらの作品も神作でございます!涙しか出てきません! (2021年4月16日 23時) (レス) id: 3071a230ca (このIDを非表示/違反報告)
O T A K U★★(プロフ) - 泣いちゃいました……。今も、目の前が涙で潤んでぼやけてます……。 (2019年4月3日 23時) (レス) id: 835b4d5769 (このIDを非表示/違反報告)
赤砂晋助(プロフ) - 中村千尋さん» 千尋様の楽しみの一つになれてすごく嬉しいです!これからもよろしくお願いします(^^) (2019年2月2日 21時) (レス) id: 5ddd851753 (このIDを非表示/違反報告)
赤砂晋助(プロフ) - 未央さん» コメントありがとうございます!更新遅かったりしましたがこれからも頑張ります! (2019年2月2日 21時) (レス) id: 5ddd851753 (このIDを非表示/違反報告)
赤砂晋助(プロフ) - ののこさん» コメントありがとうございます(^O^)はい、色盲ですがこれからもちゃんと向き合い、頑張ります(^^)続編も楽しんでいただけるよう頑張ります (2019年2月2日 21時) (レス) id: 5ddd851753 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:赤砂晋助 | 作成日時:2018年12月30日 23時