" The Greatest " second

きゅーじゅーよん ページ46

「どう考えても碧夏と友哉は違うやん？エリートのあんたに友哉はねえ、友哉かなり気遣ってるんやろなあ」


………悲しくなってきた、


こんなに真っ向から否定されすぎるのはさすがに落ち込む



「あたしの方が友哉のことよくわかってるし？」


……もう言い返す言葉もでてこなくて

こういうやりとりは苦手



昔から怒られる時や責められる時は大概黙っていればいい、と思って生きてきたのがここにきて自己防衛にしてしまっている



無理矢理に交換させられたLINEから、1日ずつ催促される


桃葉ちゃんが森くんのことをずっと好きなのはわかったけど、どうして私が森くんと別れなければならないのか





「何かあった？」




「え、」




「ここ２日くらいいつもと様子違うから」




今までなら、自分で考え込んでよくない方向にいってしまう


森くんはそれをもう早々に察知してか、聞いてくれているのだ




「ううん、なんでもないよ」



やっぱりCS終わってからにしよう

桃葉ちゃんに会う機会もないだろうから、









_______ も、森くん…




________ ん？




________ 先生が、呼んでるよ…




________ ん、ありがと




いかにも大人しそうで、こんなヤンキーの集まりのところにひとりで来るあたりは中々の度胸の持ち主




________ え、友哉行くん？




________ たまには、行かんとな




そう言う友哉は嫌そうな感じも怠そうな感じも一切なくて、何だか嬉しそうな気さえした








「あお中学の時のさ」




「うん」




「桃葉って覚えてる？」




「……う、うん」



随分タイムリーで桃葉ちゃんの名前が森くんの口からでてきて動揺



「今日偶然会ってさ〜」と懐かしい話をするように楽しそうに話してくれて






………もしかして


私の考え方ずれてる？



毎日くるメッセージに嫌気がさしながらも寝ずに真剣に考えて森くんから離れることはできない、離れたくない


森くんだって、私が離れることを望んでいない


って考えがまとまったのに




桃葉ちゃんの話をしてくれる森くんを見ていると自分が間違っているのかな








森くんがCS前最後の練習に行くのを見送って、私も身支度をする


桃葉ちゃんに話をつけるんだ…



私から話があるとかそう言うことを言ったのではなく…向こうがもう1度会って話そうと言ってきたのだ



少々怖さもあるけどCS前に終わらせた方がいいと思うし、もうすっきりさせてゆっくり寝たい……


駅まで歩いていると


視界が歪む

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