ろくじゅーはち ページ19
「今日は早いなあ」
「いつから来てくれているんですか…?いつももっと遅いのに」
たまたま早く終わった今日はまだ浅村さんは来ていないだろうと思っていたのに
「ん、内緒」
内緒って…教えてくれてもいいのに
「今日は飲んでいたんですか?」
近くに車はなく徒歩コースのようだ
「うん、中村さんと友哉と岡田さんと」
「桐蔭会ですね」
「あおちゃんも桐蔭なんやろ?参加する?」
「いやいや…!お話について行けませんよ!」
桐蔭だといっても、コースも違うし盛り上がるには野球部でなければ…
無理だ…
「友哉元気そうやで」
「よかったです!」
会った日も元気!という感じではなかったから…
リハビリも始まるって昨日電話で言ってたし
どうにかシーズン中に復帰できるといいなあ…!
「今は結構忙しいん?」
「そうですね、就職活動が始まっていて免許もあと少しで取れそうなので今がいちばん忙しいかもです」
単位は足りているからいいのだけれど説明会とかインターンシップとか実習とか…
「友哉が大学生ってどんな感じかわからんって桐蔭会で言ってた、誰も大学行ってないのに」
「そうですよね」なんて話していたら
突然、いやいつでも突然か
着信音が鳴り響いた
「あ、ごめんなさい」マナーモードにしておくべきだった
「でてもいいーよ」という浅村さんの言葉を聞きながらスマホ見てみれば
………?
公衆電話…?
前に母がスマホ落として、公衆電話からかけてきたことがあった経験から
そういう類いだと考えて特に深く考えず
「……もしもし?…?もしもし…??」
あれ、きれてる?なんて思って確認しようとしたところ
《そのスカート始めてみた、よく似合う》
一気に全身に寒気が走って、思わずスマホを落としてしまった
「どうしたん、?」
「あ、…い、や」
落とした時にスピーカーにしてしまったのか「おやすみ」と聞こえた
浅村さんも察してくれたのか、スマホを拾い上げて私の手を優しく包んでくれた
「俺がいるから大丈夫」
浅村さんの手が大きくて暖かくて、すぐに震えも消えた
「大丈夫?家とかに来たことはないん?」
「はい…というか、浅村さんに送ってもらうようになってからは何もなかったんです」
「そっか…何かあってからじゃあ遅いから本当気を付けるんやで」
「はい」
と思ってもどういう風に気を付けたらいいのか
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ぶ る ー か(プロフ) - アクアさん» 愛読ありがとうございます!これからもよろしくお願いします* (2019年12月8日 16時) (レス) id: d5f9f976d6 (このIDを非表示/違反報告)
アクア - すごく楽しんでます!更新されてるのが分かるとワクワクしながら話しみてます! (2019年12月7日 23時) (レス) id: 182a43e907 (このIDを非表示/違反報告)
ぶ る ー か(プロフ) - アクアさん» ありがとうございます( ;∀;)引き続き楽しんでいただければ嬉しいです* (2019年10月20日 1時) (レス) id: d5f9f976d6 (このIDを非表示/違反報告)
アクア - すごく面白いです!この後の展開がすごく気になります(><) (2019年10月17日 20時) (レス) id: 86590ef639 (このIDを非表示/違反報告)
ぶ る ー か(プロフ) - eri0424さん» ありがとうございます!これからも更新頑張ります! (2019年10月15日 10時) (レス) id: d5f9f976d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぶ る ー か | 作者ホームページ:http://semi.karasu
作成日時:2019年8月19日 11時