5. 夜はいっしょ ページ5
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夕食パーティーもそろそろお開き。
「じゃあ、俺帰るわ。夕飯、ご馳走様」
ひょい、とロボロ君を追い回すゾム君を抱えるらっだぁ。
簡単に捉えられてしまったゾム君は、顔を歪めて必死に暴れる。
「やぁや!!おれまだあそぶんや!!ここおる!!1人でかえれや!!」
必死の抵抗も空しく、「じゃーなー」とゾム君の靴を拾い、
帰っていたらっだぁとゾム君。
外でゾム君の泣き声が聞こえたが、大丈夫だろうか。
ちなみに、ゾム君はらっだぁの弟くんではない。
近所付き合いでゾム君の遊び相手をらっだぁが引き受けているといった関係値。
それでもいつも一緒に居るところを見かけるに、多分仲は大概宜しいと思われる。
「ろぼたー?おれらも帰ろうか」
ペイントの声を聞いてロボロ君とシッマは急いで走り去る。
ドタドタドタと足音が響き、
そしてロボロ君はカーテンの後ろ(膨らみ凄い)
シッマは布団の中(お顔出してる)
に隠れる。
「ろぼた、みーけっ」
カーテンを開くなり、ロボロ君はビクッと驚きこちらを見上げ
へにゃりと笑って「みつかったあ」とペイントに抱え上げられた。
私もシッマを見つけて、そのまま布団から引っ張り出す。
「シッマ、ロボロ君とぺいんと帰っちゃうからお見送りしよう」
ばいばい、と手を振って、
シッマはリビングの方へ走り去る。なんという軽さ。
「じゃあ、また明日。また誘って」
「おねーちゃん、ばいばい」
「うん。また明日。ロボロ君も早く寝るんだよ」
「はーい!」
可愛らしい笑顔を向けて、
私の姿が見えなくなるまで手を振り続ける様子のロボロ君。
その後ろ姿を見送ってから、リビングの方へ向かう。
大きなソファにちょこん、と座り込むシッマの手には絵本が握られていた。
「ねーちゃ、ほん、よんで!」
「え。寝る前じゃなくて?」
「ぞむと、ろぼろとしかあそんでくれんかったもん」
…あかんの?と、しゅんと悲しげな様子でこちらを見るシッマ。
嫉妬ですか。ええ、これは嫉妬です。
安心して下さい、私の一番はいつだってシッマだよ。
「いいよ。絵本読んでから、お風呂に入ろうね」
「…やったぁ」
私のお膝の上で足をパタパタさせるシッマ。
絵本を一ページ目を開いて読み進める。
結局お風呂に入るまでに3冊、寝る前に2冊絵本を読み続け、
「…しっま、そろそろおねんね…」
「これ、これも!!」
先に限界が来たのは私の方だった。
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のんたん(プロフ) - 主様の作品大好きです!すごい引き込まれるし面白くて大満足です!少し垣間見える闇がたまりません。のんびり待つので更新は主様のペースでお願いします!定期的に見に来て余韻に慕ってます!! (10月15日 11時) (レス) @page38 id: d906a8bcb0 (このIDを非表示/違反報告)
ピッピ168号 - え…これさ、夢主ちゃんの親、疑っていいやつ…? (10月5日 18時) (レス) @page35 id: bae95beb1a (このIDを非表示/違反報告)
ミミック(プロフ) - 見てる途中に見れなくなってしまいました。パスワードの解除待ってます (8月22日 23時) (レス) @page8 id: 552a25aaf1 (このIDを非表示/違反報告)
リトマス紙 - 主様のこちらの作品最高すぎます…!!丁度今一気見させていただいたところなんですがなんとも言えない余韻に浸ってます…!!笑笑のんびり待つので主様もゆっくりご自分のペースで更新、頑張ってください!!好きです!!() (7月26日 5時) (レス) id: 597af49ddb (このIDを非表示/違反報告)
ピッピ168号 - グッフッ(照れるemがすっげぇかわちぃ)(*´’Д’) : ;* : ;カハッ (7月2日 16時) (レス) @page14 id: bae95beb1a (このIDを非表示/違反報告)
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