40. ほらね ページ40
＿
夢を見た。
優しい世界だった。
シッマたちが小学生くらいに成長していた。
鬱君が眼鏡を掛けていて、
ゾム君はフードを被っていて、
トントン君は優しく笑っていて、
ロボロ君はぺいんとの膝にしがみ付いていた。
らっだぁが、しっまの頭を撫でる。
そこには私はいない。
「しっま」
呼びかけたって誰も私に気付かない。
あぁ、なんて素敵な夢なんだろう。
＿＿
＿
「おはよう、」
「ん…おはよ」
数度、瞬きを繰り返せば次第に視界が定まる。
心配そうなぺいんとに「もう大丈夫」と笑うと、
彼も「良かった」と笑い返してくれた。
クロノアさんにお礼を言ってカフェを出る。
そこから、ゲームセンターによって、
雑貨屋さんで買い物をして、
本屋さんで雑誌をみて、
評判のクレープ屋さんでクレープを食べて、
何気ない休日みたいな一日を過ごした。
平日だったけど。
保育園に迎えに行く時間がきて、
そのままお迎えへ行く途中。
「ねえ、ぺいんと」
「うん？」
「絶交しよ」
「……は！？」
Aが当たり前の口調で呟いた。
俺の慌てている様子を見て、
Aは普段通りくすっと笑った。
「笑えない冗談言わないでよ」
「ええ…冗談かぁ」
どこか視線が合わないAに対して、
「やだ」と否定すれば、
「残念」と笑う彼女。
ぜったい揶揄ってる。
「ぺいんと、ありがとうね」
彼女は、どこか儚げで、今にも消えてしまいそうだ。
数歩先を歩く彼女の腕を掴もうとしても、
あと少しのところで思いとどまる。
「…あ、そだ。泣いた後っての、分かる？」
「…酷い顔だと思う」
「まじ！？」
ちょっと顔洗ってくる、と急いでコンビニへ入るA。
A待ちの間に、俺もコンビニへ入る。
Aの好きなお菓子を選ぼうとしても、そういえばあまりAの好物を知らないと思い、
代わりにコネシマ君が好きだったお菓子を手に取ってレジに向かった。
「これ、あげる」
「わ！ありがとう」
「好きな菓子とかあるの？」
「別に何でも好き。でもこれは、この間シッマが買ってくれたお菓子だから特にすき」
つくづく弟のことが好きなAの様子に、
今だけ、安心してしまった。
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のんたん(プロフ) - 主様の作品大好きです！すごい引き込まれるし面白くて大満足です！少し垣間見える闇がたまりません。のんびり待つので更新は主様のペースでお願いします！定期的に見に来て余韻に慕ってます！！ (10月15日 11時) (
レス) @page38 id: d906a8bcb0 (このIDを非表示/違反報告)
ピッピ168号 - え…これさ、夢主ちゃんの親、疑っていいやつ…？ (10月5日 18時) (レス) @page35 id: bae95beb1a (このIDを非表示/違反報告)
ミミック(プロフ) - 見てる途中に見れなくなってしまいました。パスワードの解除待ってます (8月22日 23時) (レス) @page8 id: 552a25aaf1 (このIDを非表示/違反報告)
リトマス紙 - 主様のこちらの作品最高すぎます…！！丁度今一気見させていただいたところなんですがなんとも言えない余韻に浸ってます…！！笑笑のんびり待つので主様もゆっくりご自分のペースで更新、頑張ってください！！好きです！！() (7月26日 5時) (レス) id: 597af49ddb (このIDを非表示/違反報告)
ピッピ168号 - ｸﾞｯﾌｯ(照れるemがすっげぇかわちぃ)(*´’Д’) : ;* : ;ｶﾊｯ (7月2日 16時) (レス) @page14 id: bae95beb1a (このIDを非表示/違反報告)
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