37. たいせつな友達 ページ37
＿
頑張って口を動かしていく。
「おいし？おいし？」と聞いてくれるシッマに対して、
首を必死に縦に動かすと
シッマは満足そうに次の一欠けらを私の口に放り込んでくる。
…くるしい。
「コネシマ君！ちょっと休憩させてあげようか！！」
ぺいんとのアシストのおかげで、シッマのパン攻撃は止んだのだが、
「おれも…あげる！」
と今度は、ロボロくんの方から攻撃が飛んできた。
「そしたら、げんきでる？」
ロボロくんが、心配そうにこちらを見てきた。
こてん、と首を傾げる姿に、
こんなに自分より小さい子に心配されるなんてダメだ、
と泣きそうになるのをグッとこらえる。
「げんきになった！ありがとう」
ロボロ君からパンを貰って、笑う。
そしたら、ロボロ君もシッマも笑ってくれたけど、
ぺいんとだけは、変わらず心配そうにこちらを見ていた。
「俺、払うよ」
「え。…いや、大丈夫。私が払う約束だったし」
「いいから」
伝票を持ってレジへ向かうぺいんとの後姿を止められなかった。
いつもみたいに「ごちです！」なんて笑うことができる気も。
「ねーちゃ？」
「あっ。ごめんごめん。じゃあ、私達は先に行こうか」
左はロボロ君、右はシッマと手を繋ぎ、
そのままぺいんとが来るのを店の外に出て待つ。
「お待たせ」
財布を持ったままぺいんとが店内を出ると、
シッマとロボロ君を抱きしめるAがいた。
「…変質者」
「やっぱ、ロボロ君は私の家で面倒みる…」
「だめだってば」
べりっとロボ太をAから引き離す。
Aの腕の中に残ったシッマは、
心底幸せそうだった。
「…あー、はい。預かりますね」
私の姿を見て、ポカンと口をあけたショッピさんは、
すぐにシッマとロボロ君に視線を戻した。
「チーノさんは？」
「寝坊です。まぁ、いつものことなんで」
「そうなんですね…じゃあ、学校行ってきます」
「あ、Aさん」
「はい？」
「お話なら、いつでも。これどーぞ」
「っ…ありがとうございます」
渡された飴玉の包み紙をとって、食べる。
紫色の飴玉は、やけに苦くて思わず顔を顰めると、
「へんなかお」
とショッピさんが悪い笑顔を浮かべてこちらを見ていた。
変な顔なのはお前のせいだ。
「行ってらっしゃい」
「いてらしゃい！」
ぶんぶん、とシッマとショッピさんが振ってくるその手に、
「行ってきます」と私は笑い返す。
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のんたん(プロフ) - 主様の作品大好きです！すごい引き込まれるし面白くて大満足です！少し垣間見える闇がたまりません。のんびり待つので更新は主様のペースでお願いします！定期的に見に来て余韻に慕ってます！！ (10月15日 11時) (
レス) @page38 id: d906a8bcb0 (このIDを非表示/違反報告)
ピッピ168号 - え…これさ、夢主ちゃんの親、疑っていいやつ…？ (10月5日 18時) (レス) @page35 id: bae95beb1a (このIDを非表示/違反報告)
ミミック(プロフ) - 見てる途中に見れなくなってしまいました。パスワードの解除待ってます (8月22日 23時) (レス) @page8 id: 552a25aaf1 (このIDを非表示/違反報告)
リトマス紙 - 主様のこちらの作品最高すぎます…！！丁度今一気見させていただいたところなんですがなんとも言えない余韻に浸ってます…！！笑笑のんびり待つので主様もゆっくりご自分のペースで更新、頑張ってください！！好きです！！() (7月26日 5時) (レス) id: 597af49ddb (このIDを非表示/違反報告)
ピッピ168号 - ｸﾞｯﾌｯ(照れるemがすっげぇかわちぃ)(*´’Д’) : ;* : ;ｶﾊｯ (7月2日 16時) (レス) @page14 id: bae95beb1a (このIDを非表示/違反報告)
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