35. 重く苦しいこと ページ35
_
ぱち、と目が覚めたコネシマは、
隣にロボロとぺいんとがいることに違和感を覚える。
のそり、と身体を起こしたコネシマは、
あたりを見回す。
いつもだったらこんなに目覚めは良くないはずなのに。
”おはよう、しっま”
大好きな姉の姿が見えなくて、泣いてしまった。
__
_
「よしよし!」
とんとん、とぺいんとに揺すられるコネシマ。
やっぱり、姉がいないのは不安だよな、と思いながら、
どうしようと慌てるぺいんと。
時計を見ると、時刻4時30分。
ぴんぽーん、とチャイムが鳴った。
こんな朝早くから…とおもっていると、
コネシマ君が「ねーじゃん!」と玄関まで走っていく。
「あ!まって!」
背伸びをして、がちゃ、と鍵を開けると、
息を切らしたAの姿が。
「しっまぁ」
ごめんね、と謝りながら、コネシマ君を抱き上げるA。
「ぺいんとも、ありがとう」
「ぇ、あぁ…じゃなくて!」
Aの目は、泣いた後なのか腫れあがっている。
頬には、痣のような跡があり、
スカートから見え隠れする足にも何か所か痣が見える。
髪はぼさぼさのままで、
制服も着崩れしている。
「あがってよ。そのまま学校いくつもり?」
「…うん」
ちょいちょい、と前髪をいじるAに対して、
もっと気にするところあるだろうとツッコミを入れる。
救急箱を久しぶりに取り出して、
大まかな手当を初心者なりに頑張っていく。
「いてっ」
「いだい!」
「まって、しみる!」
そして、その傷を治療する度に、痛いと悲鳴を上げ、
それを聞いたコネシマ君が一緒になって痛がり、
俺に対して攻撃してくる。
ぽかぽかと懸命に両手でパンチをしてくるコネシマ君を見て、
私のために…!と目を輝かせて涙を流すAは、通常運転。
「はい。あと、見えないところは自分で…」
「平気。だいぶ良くなった気がする」
「良くなってるわけ」
「ありがとう」
言葉を悉く被せてくる。
お礼にご飯作るよ、
それとも朝食、皆で食べに行く?と提案するAに、
「おれ、そとがいい!」
と元気よく返事をしたのは、
先程まで寝ていたロボ太だった。
495人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
のんたん(プロフ) - 主様の作品大好きです!すごい引き込まれるし面白くて大満足です!少し垣間見える闇がたまりません。のんびり待つので更新は主様のペースでお願いします!定期的に見に来て余韻に慕ってます!! (10月15日 11時) (レス) @page38 id: d906a8bcb0 (このIDを非表示/違反報告)
ピッピ168号 - え…これさ、夢主ちゃんの親、疑っていいやつ…? (10月5日 18時) (レス) @page35 id: bae95beb1a (このIDを非表示/違反報告)
ミミック(プロフ) - 見てる途中に見れなくなってしまいました。パスワードの解除待ってます (8月22日 23時) (レス) @page8 id: 552a25aaf1 (このIDを非表示/違反報告)
リトマス紙 - 主様のこちらの作品最高すぎます…!!丁度今一気見させていただいたところなんですがなんとも言えない余韻に浸ってます…!!笑笑のんびり待つので主様もゆっくりご自分のペースで更新、頑張ってください!!好きです!!() (7月26日 5時) (レス) id: 597af49ddb (このIDを非表示/違反報告)
ピッピ168号 - グッフッ(照れるemがすっげぇかわちぃ)(*´’Д’) : ;* : ;カハッ (7月2日 16時) (レス) @page14 id: bae95beb1a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ