14. 仲好 ページ14
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エーミールさんから連絡が来て、
クレープ屋の前で待ち合わせをした。
ゾム君はんへへと笑っており、機嫌もすっかり直っている様子。
「しっま…」
「ねーちゃん、えーみーるおる」
「”さん”を付けなさい。エーミールさん、ありがとうございます」
「いえいえ。お礼を言うのは寧ろ私のほうなんですが」
「学校の方は大丈夫なんですか」
「急いできました…恐らく大丈夫だとは思います」
「えーみーる!くるのおそいねん!」
「あはは…すみません」
ぽかぽか、と胸板を殴られるエーミールさん。
そのお膝の上で必死の攻撃をするゾム君。
やっぱり、2人はとても仲の良い兄弟である。
「それじゃあ、よにんで遊園地をたのしもー!」
「「「おおー!」」」
きっと今日は、忘れられない楽しい思い出となる。
「ご家族で来られたんですか?素敵ですね」
「…へ?」
最後に観覧車へ乗る手前。スタッフさんは私達を見て言った。
家族…???
「あ。いえ、姉弟なんです」
「そうでしたか!!とても仲が良いんですね〜」
「ありがとうございます」
あはは…と笑いながら、観覧車へ乗ろうとする。
あれ…?と思って後ろを振り返るとエーミールさんが固まっており、
そのままゾム君とシッマと私、三人で観覧車の扉を閉められてしまった。
「エーミールさん…?」
「おかお、まっかやであいつ」
「えーみーる、ちっさくなってくやん」
ぷしゅう、と湯気が出るほど顔を赤くさせたエーミールさん。
「ご家族なんて…そういう関係ではありません!!!」
彼は何故か一人で観覧車に乗る事になったのも、
なかなか濃い思い出である。
保育園へシッマを預けてそのままチーノさんとショッピさんに昨日のことを話す。
「へえ。遊園地いったんや。よかったなぁ」
「おれもAさんとデートしたい」
「犯罪やぞ」
「超、楽しかったです」
「こんどはおれもいきたい、です」
「はいはい!おれもー!!」
控えめに手を挙げるトントン君と、
ぴょんぴょん飛び跳ねるロボロ君。
「こんどは皆で行こうね」
約束が全部守られるなんて保障はないけど。
それでも、楽しい一日の予約をすることはきっと悪いことじゃない。
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のんたん(プロフ) - 主様の作品大好きです!すごい引き込まれるし面白くて大満足です!少し垣間見える闇がたまりません。のんびり待つので更新は主様のペースでお願いします!定期的に見に来て余韻に慕ってます!! (10月15日 11時) (レス) @page38 id: d906a8bcb0 (このIDを非表示/違反報告)
ピッピ168号 - え…これさ、夢主ちゃんの親、疑っていいやつ…? (10月5日 18時) (レス) @page35 id: bae95beb1a (このIDを非表示/違反報告)
ミミック(プロフ) - 見てる途中に見れなくなってしまいました。パスワードの解除待ってます (8月22日 23時) (レス) @page8 id: 552a25aaf1 (このIDを非表示/違反報告)
リトマス紙 - 主様のこちらの作品最高すぎます…!!丁度今一気見させていただいたところなんですがなんとも言えない余韻に浸ってます…!!笑笑のんびり待つので主様もゆっくりご自分のペースで更新、頑張ってください!!好きです!!() (7月26日 5時) (レス) id: 597af49ddb (このIDを非表示/違反報告)
ピッピ168号 - グッフッ(照れるemがすっげぇかわちぃ)(*´’Д’) : ;* : ;カハッ (7月2日 16時) (レス) @page14 id: bae95beb1a (このIDを非表示/違反報告)
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