第九十話 水面下の意志疎通 ページ9
――悟ヶ原家邸宅――Noside――
『まぁ、覚決めまで時間はあります。どうなさるかはそちらの自由ですけど。』
凍った空気を断ち切るように、零は珈琲を飲んだ。
「こっちの自由、ということは、一応は従うという意味か。」
『ええ、そう捉えてもらって構いません。』
「さっきとは意見が矛盾してるのではないか?」
夏目は愉快そうに笑う。
『気が変わったんですよ。というよりも、盗聴器の場所探して無効化してウイルス送った。
やぁっと気楽に取引ができる。』
「やっぱりか。どうりで耳に機械をつけているわけだ。」
どうやら、夏目は初めからお見通しらしい。
夏目の指摘どうり、零は片耳にイヤホンらしきものを身に着けていた。
そのイヤホンから情報等を集め、端末で捜査をしていたのだろう。
その犯人は――――――まぁ、今は伏せておこう。
「それにしても、まぁ、さんざんに誤魔化したな。」
『................................知らないねぇ。』
零はスッと遠くを見る。
[え?何どうゆうこと?]
相変わらずナナシは判っていない。だが、今回は東野も判っていないようだ。
「おや。東野も判ってないのか。」
『................まぁいい。で?夏目先生にはある程度の情報は判っただろう。
それを踏まえ、あなたの最適解はなんだい?』
「ふむ................お前としては、あの二人を危険にさらしたくはない。
そして覚決めが始まる前に異能者だとばれてはいけないが、早く覚決めを行いたいと思っている。
お前の親を頭首の座から蹴落とすために。随分と狂っている様だからな。」
全員の視線が夏目へと集中する。
「................零。最速でいつだ。」
『最速で................あと一週間後かな。』
零の口許には笑みがうかんでいた。
「零。覚決めを、一週間後に行え。そして――――――お前が頭首になれ。」
____NxstTaim_____??
第九十一話 巻き込まれた11文字の殺人→←第八十九話 それは死(救済)へと歩むが故にかせられた絶望(生)
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三斗(トリップ願望者) - ええええええ!何でこんな此れから良い所☆みたいなとこで更新停止しそうになるかなああああああああああ‼‼‼作者さん!Please come buck‼‼‼‼‼ (2022年7月27日 14時) (レス) @page28 id: 50d700a5ed (このIDを非表示/違反報告)
吸血蝶(プロフ) - みゃうさん» ありがとうございます!諸事情により更新出来ていなかったのですが、これからは更新していきますのでよろしくお願いします!英語はもう諦めてまして……見逃してくださると幸いです。 (2019年7月27日 13時) (レス) id: 93dc29917b (このIDを非表示/違反報告)
みゃう - 吸血蝶さん、タイトルが気になって読んでみるとすごく面白かったです。・・・英語の勉強をしましょう? (2018年12月26日 13時) (レス) id: fa587dfb5c (このIDを非表示/違反報告)
吸血蝶(プロフ) - やみねこさん» ありがとうございます!!!最近は時間ができてきたので、多く更新できるよう頑張ります!!これからもよろしくお願いします! (2018年8月8日 13時) (レス) id: a5cd03074c (このIDを非表示/違反報告)
やみねこ - 百話おめでとうございます! (2018年8月7日 13時) (レス) id: 008d70804a (このIDを非表示/違反報告)
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