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時透無一郎ルート ページ30





「無一郎くん!」


私は無一郎くんの屋敷へ鎹鴉に連れて行ってもらった。無一郎くんは少し目を見開き「A、どうしたの?」と私に問う。




「どうしても、伝えたい思いがあるんです。」



私の言葉を聞いてコクリとうなずいた無一郎くんは「わかった」と言って、私の目を見た。




「私、昔の話って思い出しちゃうから嫌だったんです。でも無一郎くんは…無一郎くんには自然と話せた。そして、"今は俺がいる"って言ってくれた。すごい嬉しかったんです。」


「初めて出会ったときもそう、私の沈んだ心を軽くしてくれるのはいつも無一郎くんでした。」



無一郎くんはポーカーフェイスでどう思ってるかなんてわからない。だけど、心なしか嬉しそうにも見えた。




「私…無一郎くんのことが…!」



私が言おうとしたところで、無一郎くんは優しく私を抱きしめた。




「僕の方が、好きだから。」



落ち着いた声が私の耳元で聞こえた。くすぐったくて、恥ずかしくて…嬉しかった。




「Aは鈍感すぎるよ。俺が直接言わないと気づかないなんて。」
 


無一郎くんは少し抱き締める力を強くしてそう言った。



「A、付き合ってよ。」

「_はい。」




私は可愛くて、あったかくて、優しい彼が大好きだ。

無一郎くんがいたから、今私は過去に囚われず、未来をより良いものにしようと鬼を狩ることができている気がするよ。


確かに鬼なんて許せないけど、今は憎いってだけで鬼狩りをしてるわけじゃない。

守りたいものができたんだ。



お館様に言われてから真剣に考えた結果、自分の気持ちに素直になれた。

自分の気持ちに正直になれた。



指名手配犯だった私だけど、彼と出会えるきっかけになったのだからそれもそれで良い機会だったのかも知れない。



「無一郎くん…ずっと側にいてね。」
「当たり前。」



霞柱を抱きしめながら優しい声で言う彼女は間違いなく有罪(ギルティ)だった。

2人は暖かくて優しい時間を過ごしたのだった。







___その頃、本部にて。



「Aは、無一郎を選んだんだね。みんな、お疲れ様。よくがんばったね。」




「時透か…時透な…はぁ。」
「時透が夢中になるものができたことはいいことだ!」
「素敵なお二人ですね。」



各々思うことはあれど、清々しい気持ちになっていた。



「精々派手に幸せになりやがれ。」



彼女を追いかけていた熱が、鬼を殺す熱へと変わったのであった。



-完-




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Nami☆ - 面白かったです!冨岡さん推しなので、冨岡さんルートあって良かった!😄 (3月18日 9時) (レス) id: 7f8b02d024 (このIDを非表示/違反報告)
ぬん(プロフ) - ヤルネコさん» すみません汗!アンケートの結果5人のオチを書いて終わると言うことになりましたので、他のルートを書く予定はございません。本当にごめんなさい! (2020年4月8日 20時) (レス) id: 2ea5b93c28 (このIDを非表示/違反報告)
ぬん(プロフ) - ヤルネコさん» すみません汗!アンケートの結果5人のオチを書いて終わると言うことになりましたので、他のルートを書く予定はございません。本当にごめんなさい! (2020年4月8日 20時) (レス) id: 2ea5b93c28 (このIDを非表示/違反報告)
ぬん(プロフ) - トモさん» ありがとうございます!そう言っていただけるとかいてよかったなって心から思えます、ありがとうございます!!義勇さんに!嬉しいです!善逸のまで読んでくださるんですね汗本当に感謝でいっぱいです。これからもよろしくお願いします! (2020年4月8日 20時) (レス) id: 2ea5b93c28 (このIDを非表示/違反報告)
ヤルネコ - 他のルートも、ぜひお願いします! (2020年4月8日 15時) (レス) id: ad493a3440 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぬん | 作者ホームページ:http://urana  
作成日時:2020年3月23日 14時

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