冨岡義勇ルート ページ27
・
「水柱様!」
私は水柱様の屋敷に来た。そして庭にいる水柱様のもとへ行き、息を呑む。
「…?どうした。」
水柱様は驚いたように、でも少し嬉しそうに私を見た。
顔が真っ赤なんだろうな。
でも、私は彼に想いを伝えるためにここに来たから。
「あの時の約束、果たさせてください…ッ!!!」
水柱様はポカーンと私を見る。
「あの時の…まさか、勝ったら夫婦になるというアレか…??」
水柱様は少し考えたのちに驚いたように私を見る。私は恥ずかしいけど大きく頷いた。
___あの日、水柱様に好きだと言われた時。
この真っ直ぐな目に、心を奪われたのだろう。
毎夜、何故だか水柱様のことを思い出して、夢に出てくれば良いななんて、淡い期待すら抱いていた。
「私は水柱様が…」
私がそれを言いかけたところで、水柱様が私を抱きしめる。
「良い。それ以上は俺に言わせてくれ。」
耳元で聞こえる格好良い声によって心臓がバクバク言う。私も彼のことを抱きしめ返した。
「俺は…Aに出会った時から、お前の優しさと温かさに惹かれていた。よかったら、俺の夫婦になってくれ…。」
「…私で良ければ。」
そして二人見つめ合い、唇を合わせる。
誰よりも真っ直ぐで、優しくてあったかい彼が私は大好きだ。
お館様に言われてから真剣に考えた結果、自分の気持ちに素直になれた。
自分の気持ちに正直になれた。
指名手配犯だった私だけど、彼と出会えるきっかけになったのだからそれもそれで良い機会だったのかも知れない。
「…義勇さん、もう一回してください。」
「………!」
目の前で顔を赤くしながら上目遣いで見てくる、Aは間違いなく
水柱はもう一度、優しく溶けるようなキスをしたのだった。
・
___その頃、本部にて。
「Aは、義勇を選んだんだね。みんな、お疲れ様。よくがんばったね。」
「…まさか、あの冨岡さんを…。」
「冨岡に負けるのは恥だ。この鬱憤鍛錬で晴らすしかないな。」
「ああああああああ!!俺のAだったのにぃ!!!なんで!?なんでそうなるかなぁ?!」
各々思うことはあれど、清々しい気持ちになっていた。
「精々派手に幸せになりやがれ。」
彼女を追いかけていた熱が、鬼を殺す熱へと変わったのであった。
-完-
・
1092人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Nami☆ - 面白かったです!冨岡さん推しなので、冨岡さんルートあって良かった!😄 (3月18日 9時) (レス) id: 7f8b02d024 (このIDを非表示/違反報告)
ぬん(プロフ) - ヤルネコさん» すみません汗!アンケートの結果5人のオチを書いて終わると言うことになりましたので、他のルートを書く予定はございません。本当にごめんなさい! (2020年4月8日 20時) (レス) id: 2ea5b93c28 (このIDを非表示/違反報告)
ぬん(プロフ) - ヤルネコさん» すみません汗!アンケートの結果5人のオチを書いて終わると言うことになりましたので、他のルートを書く予定はございません。本当にごめんなさい! (2020年4月8日 20時) (レス) id: 2ea5b93c28 (このIDを非表示/違反報告)
ぬん(プロフ) - トモさん» ありがとうございます!そう言っていただけるとかいてよかったなって心から思えます、ありがとうございます!!義勇さんに!嬉しいです!善逸のまで読んでくださるんですね汗本当に感謝でいっぱいです。これからもよろしくお願いします! (2020年4月8日 20時) (レス) id: 2ea5b93c28 (このIDを非表示/違反報告)
ヤルネコ - 他のルートも、ぜひお願いします! (2020年4月8日 15時) (レス) id: ad493a3440 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぬん | 作者ホームページ:http://urana
作成日時:2020年3月23日 14時