第2話「私の完璧すぎる上司」 ページ3
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「ほら起きるんだA!起きないと仕事やめてもらうぞ!」
「待って!起きる起きるから待って!」
第2話「私の完璧すぎる上司」
「はぁ〜〜」
「そんな大きなため息をついてると幸せ逃げちゃいますよ?」
「逃げるほどの幸せ無いんで多分大丈夫です…。」
「これは重症ですねぇ。お医者さんに行くことをお勧めします。」
「わあ、しのぶさん辛辣!」
さらっと精神科を勧めてきたこの美しい女性は胡蝶しのぶさん。私の勤め先のお世話係をしてくれた方で、とても素敵な方だ。
「それで、何に悩んでるんですか?話くらいなら聞きますよ。」
しのぶさんは私の方を見てニコッと笑う。なんでもお見通しだ、しのぶさんには。
「私には幼馴染がいるんですよ。」
「ええ、知っています。炭治郎くんに善逸くんですね。」
「その2人が過保護すぎるんです。」
「ええ、それも知っています。門限が8時なんですよね。」
「そしていつも朝起こすときに仕事やめてもらうと脅してくるんです。」
「はい、それも知ってます。」
「…うわーん」
「よしよし、大丈夫です。Aさんは仕事ができるキャリアウーマンですから。そんな言葉ただの脅しです。」
しのぶさんによると、私が何か悩んでる時は会った時からもうわかるらしい。そしていつもお昼になると誘ってくれる。
今日の様子を見てわかる通り、いつも同じ内容の相談をしている気がする。
しのぶさんに口に出すだけでストレスがなくなる気がするのだ。
「そうですね、解決策を考えましょう。炭治郎君はいつも何時に起きているんですか?」
「うんと、4時です。」
「起こされるのは何時ですか?」
「5時です。」
「ダメです、睡眠時間をこれ以上減らしたら健康に害を及ぼします。」
しのぶさんは私の悩みを自分のことのように考えてくれる。
「そうだ!次仕事やめてもらうって言ったら毒盛るぞ、と言ってみましょう!」
「え!?しのぶさん!?急に物騒な言葉が聞こえたんですけど!?」
「これで解決ですね、スッキリしました。」
「解決してるんですか!?むしろそれ違う悩みが沢山増えそうなんですけど!」
しのぶさんはクスッと笑ってこういう。
「私はそのお弁当を美味しそうに食べているAさんを知っています。だからそんなことで悩まないでください、彼はあなたを思ってそう言ってるはずですよ。」
「しのぶさん…!」
女が惚れる女、胡蝶しのぶさん。
本当にいい人に巡り合えたと思います。
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セシルン(プロフ) - この作品も好きなんですが極悪犯の方も好きでまた読みたくて気づいたらパスワード掛かっていたのでパスワード教えてほしいです!お願いします! (2021年7月22日 1時) (レス) id: 23bae16f03 (このIDを非表示/違反報告)
ぬん(プロフ) - 豆大福さん» 皆様のおかげで無事完結することができました!ほのぼのとしていただけたのなら幸いです!そしてこちらこそ素晴らしいコメントありがとうございます!これからも頑張りますので何卒よろしくお願いいたします! (2020年3月21日 9時) (レス) id: 2ea5b93c28 (このIDを非表示/違反報告)
ぬん(プロフ) - ふぇりさん» ほのぼのとしていただけたのなら幸いです!!こちらこそ素晴らしいコメントありがとうございます!!!これからも頑張りますので、何卒よろしくお願い致します! (2020年3月21日 9時) (レス) id: 2ea5b93c28 (このIDを非表示/違反報告)
ぬん(プロフ) - なはやんさん» ありがとうございます!!無事完結できましたのも皆様の応援のおかげでございます!!こちらこそ素晴らしいコメントありがとうございます!!これからも頑張りますので、何卒よろしくお願い致します! (2020年3月21日 9時) (レス) id: 2ea5b93c28 (このIDを非表示/違反報告)
豆大福 - 完結おめでとうございます!見ていてほのぼのしていました!これからも応援してます! (2020年3月21日 8時) (レス) id: eb8684d377 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぬん | 作者ホームページ:http://urana
作成日時:2020年3月13日 0時