魔法少女に憑依してしまった【名探偵コナン】

6話・毛利探偵事務所前にて ページ7

「・・・あったよ。」

頭に葉っぱをつけた美少女は、ある建物を前にしてそう言った。

あてはあるけど彷徨いながら、あっちこっちと米花町(？)を進んでいたら、、、
あったよ。ありましたよ、毛利探偵事務所！天使の隠れ家！！

でもよく考えて。今は平日。彼は・・・小学生じゃん。いるわけ無いやん。アホか自分(泣)

床ドンしてる拳も痛いが

「セルフツッコミも色んな意味でツライ」

自虐してるところで腹の虫が鳴りを潜めることもなく・・・

ｰｰくぅうううう

うぅ、またもや可愛く鳴き始めた。

待ってくれ。泣きたいのは私のほうだぞ腹の虫、と抗議するが自身の腹に何してるんだと泣きっ面に蜂。何だか気落ちしてきた。

今日の3顔色黒イケメンは出勤中だろうか？

せめて癒やしておくれよ、そういう気持ちで喫茶店ポアロ初来店です★

※

「いらっしゃいませー」

ポアロ店員である梓さんの顔を見る。
可愛いなぁ。荒んだ心が少しの○いを得た。

でも腹の足しも得ないと、次は腹の反乱でグガグガうるさく鳴くかもしれない。

「すみません、お腹空いてて……
何か手軽に食べれるものください」

初客のそんな適当オーダーも可愛らしい笑顔で応えてくれる梓さんはきっと女神だ。

「はーーい。すぐにお持ちしますね！」

色黒イケメン居ないけど……
これはこれでしあわせかも……。

というか、

「真面目に名探偵コナンの世界だったとは……。」

ゲンドウポーズで悩める頭を支える。

帰れないとか締切がとうに過ぎた納期だとかAの身体が憑依されてるかもしれないとか、私が【小泉紅子】に憑依したことだとか……全て棚に上げた。

・・・本気でマジで天使に会えるというのか。

ｰｰニマァ。

美少女の顔が歪む、ゲンドウポーズで顔は曝されはしないが。

「ふははははは……天は我に味方した。」

天使とお出かけショト(加工)を何十回見てきた私がリアル天使に会える機会が訪れるとは、何という奇跡☆
きっとあの世紀末の奇術師にさえ、三次元の人間を二次元に連れ込みこの奇跡を起こすなんてことはできないだろう。

今このときほど紅子様を敬ったことが今の今まであっただろうか？否無い！
私は紅子様々なこの事実に身を震わせた。

「はふぅ……」

ゲンドウポーズを止め、この世界を愛しい心で感嘆のため息を吐いていると……

「あの……大丈夫ですか?」

あん？誰だy……ｰｰ！？

＿＿

7話・腹を満たせば→←5話・逃避行

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