魔法少女に憑依してしまった【名探偵コナン】

22話・登校 ページ23

※


朝、天使の様子を知りたくて、どの客室に寝かせたのかゲコに尋ねたところ、

「あの少年を私に任せたのはA様あなたでしょう？……完成するまでお見せすることはできません。」


な！
な、ななっ！なんですとっっ！？


「ハァ……あの少年には紅子様の魅了も効いておらず、危害を加えることができるのです。
その身体があなたでなく、紅子様のものであること、夢ゆめ忘れないでくださいね？」


と、凄まれてしまった。

「うぅ……ゲコさんのいじわる」

「…っ…。そんな目を従者に向けるものじゃありません。」

「ゲコには効いちゃうんだね？」

「……あなただからではありません。紅子様のお力ですよ。」

と諭された。むむぅ。

「ほら、早く支度なさい。学校に遅れてしまいますよ？」

今日もママみの強い従者である。ふむ。


「……はぁーい。」

不服だが従うしかあるまい。……私が主人なのにっ！むー！


※学校


下駄箱に着いて思う。何だこれは……?


私の名前が書いてあるから、ここが私の下駄箱……だよね？


どうして飾り付けてあるのかな?


真っ赤のレースも苺の装飾品も可愛いとは思うんだけど。

ねぇ？飾る必要ないし歓迎なのか悪戯なのか、ちょっと分かんないんだけど。


私が困惑していると、後ろから声がかかった。


「うわぁ何だそれ。……ぁ、昨日の転校生」

声をかけてきたのは、柔らかそうな猫っ毛に澄んだ青い瞳の青年。


「……悪気はないんだろうけど、暴走したみたいだな。」

あはは、と乾いた笑みを見せる彼はアニメと違って何だか生々しくて、でも格好良くて……


「へっ？……ええと///何で真っ赤なの？俺なんかした？」

私はその言葉の意味に気づき、急に熱を帯びた自分の顔を両手で隠した。

「ご、ごめんねっ。あの……その……格好いいなって思ったら、何だかこう、ぁぁぁ熱くなっちゃって…その。えと。」


「へ？ええあえと、あ、ありがとう？///」

「ええと、どういたしまして？///」


あうう、おおうと、私たちがモジモジしていると……


「○○○トー！おっはよ♪」

と元気に挨拶してきたのは、愛らしい朗らかな表情の美少女。


「んー？あれー！○○○ト、転校生ちゃんとお話してたの？」


「あ、ああ。青子おはよう。」


にゃ！？な、中森青子(なかもりあおこ)ちゃんだ！

何これkawaii。愛らしい！さすがヒロイン………。鼻血でそう。

　

23話・盗人の影→←21話・追い出された主人公

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