【募集企画】仮想世界戦争【#コンパス】3

131.僕が言えること ページ42

知らない人からのお願い……それは明らかに信じ難いだろう……だから僕の伝えれることを伝える

「君からすれば信じられない話だとは思うんだ
急に知らない人からの電話がかかってきている
そりゃ、誰だって怖いと思う
だけど、美空辛そうなんだ……ずっと……
今、彼女周りには両親はいない
そして、それもあって彼女は世界を守れと言われ
頼れる人もいなくて唯一仕事を頼まれる
国連からは真実を話すなと脅され一般人からは煽られずっと責任感じてるんだ……」

黙る電話越しの少女は何も言わない
だけど、伝えてあげないと美空はまた、彼女と元には戻れないと思うだから言えることを伝えることにした

「たぶん、美空が君を拒絶したのはこの後の出来事が君にとっても辛くなることだと思う
だから、巻き込まないようにああやって君を離したんだ
君からしたらムカつくかもしれない
でも、美空は言えないぐらいの恐怖をずっと画面越しで感じている……だから、僕は美空の横に君がいて欲しい
僕は美空ちゃんからもずっと離れてたし
グスタフちゃんもあまり彼女に離れてた
だから、僕らじゃ支えきれない……」

そこまで言い切った時、彼女はやっと口を開いた
電話から聞こえたのは少し怒りも混じった涙声だった

「だから、私が………横にいて欲しいと……そういう事ですか アンリさん……」

僕はゆっくりと彼女にそうだよ、と答える
横から別の女の子の声も聞こえてきた
やっぱり、信じて貰えないのか……

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