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102.容易ではない ページ13

誰だったか…
どいつが言い出したかは見てないが自己紹介をしようと言うことになった
ほとんど言い終えたのか、こちらに視線が突き刺さる


「海ノマだ。13を使ってる」

「六道白菊です。アバターはジャンヌです」


簡潔に自己紹介を終える
必要事項のみだが問題ないだろう

端末に目を向け、会社から送られてきたメッセージを見る
今は顧客リストが流出したかもしれないから過去に取引した、もしくは現在進行形で取引中の客に詫びの手紙を送っているのだとか
さして大きくもない会社だが、客を第一にと考える社長のため、賠償金も払うかもしれない
そうなれば赤字は免れない
社長や店長は"こちら"に専念してくれと言うが、"そちら"のほうが遥かに忙しいだろう
とにかく人手が必要なはずだ
恩という程のものもないが、人としては良い人達だと思う

持ってきたノーパソに顧客リストのデータが送られてきていた
詫びの文章を考え、確認のメールを送る

ちらりと菊を見れば、菊も仕事用端末で作業をしていた
小さく溜め息をついたのを見て、何か面倒だと思うことをしているんだろう
端末を覗き込めば、バイトとメッセージでやり取りしていた
手帳と端末、メモ帳を見比べ、自分が入るはずだったところに誰がいつ入れるかを考えているらしい
メモにはイニシャルと時間が書かれていて、どうやら埋まらないところがあるらしい


「この、NKってやつを朝から昼、IEを昼前から3時くらいまで入ってもらえばいいんじゃないか?」

「…そうすると夕方の人数が少ないんですよね」

「ならNKが一日中でもいいらしいから休憩を挟んで労基に引っかからないギリギリで入れれば、どうだ?」

「なるほど…。ありがとうございます、ノマさん」


気にするなと言い、俺も作業に戻る
返事はきていて、この文章を入れて、代わりにこの文章を消してほしいと言われた
言われた通りに構成を変え、他にも少し編集してもう一度確認してもらう

菊の鞄からコンビニで買ったブラックコーヒーを取り出して一口
菊に差し出せば受け取って、菊も一口


「そういえば、しぃさん遅いですね」

「アレのことはどうでもいいだろ」

「しぃさんの性格ですから絶対来ると思ってたんですけど」

「お人好しもあそこまでくると鬱陶しい」

「ノマさんに連絡きてませんか?」

「どうだろうな」


俺が端末を確認する素振りも見せないからか、勝手に弄りだした
まぁ、カマのことはどうでもいい
いつか来るだろ

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エミル(プロフ) - 赤青ほとゝぎすさん» 了解です! (2019年10月6日 0時) (レス) id: e9fb1ee47a (このIDを非表示/違反報告)
赤青ほとゝぎす(プロフ) - イスタカを担当させていただいているの者ですが、こちらの話の内容からストーリー内で日にちが経ってから更新します (2019年10月5日 22時) (レス) id: e1ece6f77f (このIDを非表示/違反報告)
エミル(プロフ) - 和椛 湊 -wakaba sou-さん» 了解です! (2019年10月5日 16時) (レス) id: e9fb1ee47a (このIDを非表示/違反報告)
和椛 湊 -wakaba sou-(プロフ) - 更新します! (2019年10月5日 9時) (レス) id: 0db6a1be4a (このIDを非表示/違反報告)
エミル(プロフ) - 赤猫さん» 了解です! (2019年9月24日 21時) (レス) id: e9fb1ee47a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:エミル x他8人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年8月28日 17時

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