今宵、月夜に君は輝く。Ⅲ (ページ4)

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「とーちゃーく！」

『運転ありがとうございます』

到着するまでの数十分間、ドキドキしっぱなしだった。
大倉さんは聞き上手で、私の話をいい感じの相槌をうちながら聞いてくれた。

なのに私はとういうと緊張しすぎて大倉さんの話に正しい相槌ができていたかは不明…

映画館だけじゃなくて雑貨屋やらご飯屋さんやらゲームセンターやら色々入ってるショッピングモールの中は土曜って言うこともあって賑わってる。

かっこいい大倉さんの横歩くのにふさわしい格好かなって少し不安になってきた。

「なんか今気になってる映画とかある？」

『あの、ディズニーのやつとか気になってます』

「あ〜ええな俺も気になってた」

本当に気になってたのか私に合わせてくれたのかは神のみぞ知るだけど、余裕たっぷりな大倉さんに心臓はぐっと鷲掴みされる

「いま、ちょうど上映中やから次の1時間後ぐらいやな
1時間後ので大丈夫？」

『はい大丈夫です！』

すぐにスマホで調べてくれて、じゃあ予約しとくなって超絶スマート

「席、こことかどう？」

『いいと思います』

スマホの画面を見せるためにグッと大倉さんとの距離が縮まる

ふわっと香る大倉さんの香水に頭がくらくらしそうになる。
大人っぽいウッディ系の匂い。

この香り好きだな、、、
なんの香水使ってるんだろ、、

鼻からめいいっぱい吸いたくなる衝動を抑えて映画まで大倉さんとショッピング