錦戸くんに焼きそばパンあげたら好かれました。 (ページ7)

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「はい、これノート」

『ごめん、ありがとう』

32人入るクラスにまだ私たち含めて5人しかいない
私たち以外朝、始発で来た人でみんな机に突っ伏して寝てる
実質2人きりだな〜とか呑気なことを考える

「数学の授業って何時間目からやっけ？」

『2時間目！』

「じゃあなんとか間に合いそうやな」

『うん頑張る！ほんとありがとう』

「いえいえ」

綺麗な形の唇をキュッとあげて自分の席に戻っていった
背中からかっこいいオーラが溢れてるよ、錦戸くん……

やばい、見惚れてる場合じゃない
急いでやらないと

…錦戸くん字綺麗だな
…あ、ここの問題間違ったんだ
…公式ちゃんと書いてる几帳面だな

錦戸くんのノートを写させてもらってるとあっという間に教室が騒がしくなってきた

「Aおっは〜」

『あ、あゆ！おはよ！体調どう良くなった？』

「お陰様で〜てか何それ？」

『数学の宿題先週言われてたらしい』

「やっばい…普通に忘れてた急いでやんなきゃだわ」

あゆは慌ただしく自分の机に戻ってノートと教科書取り出して急いで書き込んでる

病み上がりのあゆがあんなに頑張ってるのに、私はノートを写させて貰ってるのなんか申し訳なくなる

……しかもなんと言ったって錦戸くんのノート