錦戸くんに焼きそばパンあげたら好かれました。 (ページ19)

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『終わったーーー』

腕を組んで上に伸ばすとポキって音が鳴って少し恥ずかしい

「疲れたなあ」

ニコニコ微笑みかけてくれ
こんな愛嬌の塊みたいな人をちょっと怖いなーなんて思ってた自分が信じられない

「一緒に帰ろーや」

『うん』

2人で横並びで歩く
はたから見たらカップルに見えちゃったりするのかな。

少しだけ頬が緩みそうになる

外に出ると夕方なこともあって少し肌寒い

付き合ってたら寒いから温めてあげるだなんて手繋いだりしちゃうのかなー

また頬が緩みそうになる

『いつも送ってもらちゃってごめんね』

「全然やで、1人危ないやろ？」

たぶん私が1人歩いてとこでなんにも起こらない
けど、こんな私にも錦戸くんは優しく女の子扱いをしてくれて、勘違いしそうになっちゃう

肌寒いけど錦戸くんと話してるおかげでポカポカしてくる

「今度、一緒にまた図書室行かへん？
次は一緒に勉強とかしてさ」

『うん、したい！』

錦戸くんからのお誘いにまたポカポカ暖かくなる
錦戸くんお勉強会なんて最高すぎる

『ありがとう、送ってくれて』

「ううん、全然やでじゃあ」

バイバイって手を振る

あっという間だったなって少し寂しくなる

「じゃあねAちゃん」

バタンと、戸が閉まる寸前に放り込まれた爆弾

いま、いま、いま………

下の名前で呼ばれたよね

ニコッと笑いながらAちゃんと呼んでくれた錦戸くんがフラッシュバックする

ずっきゅん