錦戸くんに焼きそばパンあげたら好かれました。 (ページ1)

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『どーしよ、…』

お弁当があるのを忘れて、間違って買ってしまった焼きそばパンと忘れられたお弁当を抱えながら、
人が少ない校舎裏のベンチに行く。

いつもお昼を一緒に食べてる友達のあゆはお休みで今日は1人。教室は、カップルとか友達同士で仲良くお弁当を食べてひとりでいるのはどこかいたたまれなくて外で食べることにした。

学校の影になって日の光も当たらない、大きい木とベンチがひとつだけポツンと置いてある校舎裏に行くと常に先約がいた

堀の深めな横顔、目にかかるかからないかぐらいの前髪
同じクラスの錦戸くんだった。

口にパックのジュースを加えて、スマホいじってる

錦戸くんとは同じクラスだけど未だに話したことがない。

そもそも男子と交流少ない方なのに、錦戸くんみたいな1人で静かだけどイケイケオーラと存在感はあるような人なら尚更だ

でも、錦戸くんってイケメンでクラスのイケイケ一軍に属してそうな風貌なのに一軍男子とギャーギャー騒いでたりする姿は見たことないかも
というかあんまり喋ってるとこ見たことないかも…

錦戸くんは高校からこっちに来たみたいで中学同じだった人は居ないらしい

イケメンだから、モテるんだろうけど一匹狼的な感じで少しだけ怖がられてる。

ベンチは1人分空いてはいるけど、流石に話したこともないクラスのイケメンと相席は気まずいし、
教室で食べようと今来た道を引き返そうとしてると

錦「ここ、開いてるで」

私に気づいたのか錦戸くんが声を掛けてくれた
あまり聞き馴染みのない錦戸くんの声は少しハスキーで声までもかっこよかった

ここで断るのもあれだし、感じ悪いよなーってことで

錦戸くんの優しさに甘えて隣に座らせてもらうことにした。