グランシヤン(緑) (ページ10)

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「着いた」

車が泊まったのはいい感じのオシャレなマンション
同期がこんなオシャレなマンションに住んでる…いや住んでた?のに私のアパートってなんて地味なんだろ……

自分を惨めに感じてると大倉にガムテープ渡される
浮気相手拘束する用？なんて一瞬思ったけど大倉が抱えてるダンボールを見てすぐ納得した

「ほら何ぼけっとしてんねん行くで」

大倉に着いていきエントランスに入る
さすが、数日前だけ住人だっただけあってスムーズ

エレベーターに乗り込み、5階につき緊張感が一気に高まる
大倉の＂元＂家の前に。

ゆっくり扉を開ける。中から人の気配は無し

「靴も無い…よしっおらん！」

急げ急げって大倉に急かされるまま敷居を跨ぐ

『おじゃましまーす……』

リビング広っ、キッチン綺麗、テレビデっカ、ソファー高そ〜

キョロキョロと見渡すも私の家を思い出して惨めになる

「部屋見せにきたんちゃうぞ」

『わかってるって荷物詰めればいいんでしょ？』

「じゃあ、このクローゼット全部それに詰めてってもらってええ？」

『了解』

まあまあな量の大倉の服を無心でダンボールに詰めてく
パンツとかも出てきたけどもちろん無心で

『入れ終わったよー』

リビングにいる大倉に聞こえるように大声で報告しながらリビングに行こうとダンボールを持ち上げる

結構重い………

「重いやろ？ごめんなありがと」

私気づいた大倉が私が持ってたダンボールを軽々受け取る
意外に筋肉あるんだな…