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亮ちゃんをなんとかタクシーに押し込んで私は大倉と一緒に歩いて帰る
「いつもこんな暗い道歩いて帰ってたん?」
『うん』
「危ないやん」
『全然、危なくないよ』
駅から歩いて30分もかかる私の家までの道のり
遅くなった日はちょっとくこわいなーって思うけど定時で帰れた時は人通りもあるし、大通りから帰ればそこまで暗い道もない
「女の子なんやからもっと大切にせなアカンで」
そう言って心配そうに顔を覗き込まれる
『、、、、酔ってるでしょ』
「酔うてないてー」
へっらへっらしてる大倉
亮ちゃん程ではないけど、それでもある程度酔ってる
「なあ、なんかドキドキせーへん?」
『なにが?』
「ん〜?
なんかさ、こうやって亮ちゃんに内緒で2人で帰ってるの悪いコトしてるみたいやな♡」
『……………』
相変わらずヘラヘラしてる大倉
酔っぱらいの戯言だってわかるけど、わかってるけど…
付き合ってもない男とひとつ屋根の下で暮らしてて、こうやって2人で同じ家に帰って、、、
「どーしたん?」
また顔を覗き込んだ大倉と目が合う
ただの同期だって思ってたのに、酔って水分量が多くなった大倉の目が妙に色っぽく見えてドキドキする
これから、この男と同じ家に帰るんだよ?
コトの重大さに気づいてきた…
あー調子狂う、、、、、、、
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作者名:アイスクリーム | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php
作成日時:2024年1月29日 20時