グランシヤン(緑) (ページ22)

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「も〜なんやねん急に」

『なんやねんじゃないでしょ！なんか普通に言おうとしてなかった？』

「いや、そんな言うわけないやん」

『あのなーのあとなんて言おうとしてた？』

「別に?普通に大倉やんやっほーってのと、
聞いてくれAに彼氏が出来たらしいってこと言おうとしただけやん」

『それを言うなって言ってるんじゃん！』

言い合いしながらエレベーターに乗り込む

「この近くにできたハンバーグ専門店気になってんねんなーうわあ明日の昼にめっちゃ食いたい気分やわあ」

私と亮ちゃんしか乗ってないエレベーター
不自然なぐらいに私の方を見ずにバカでかい声で言う

『良ければ明日、ご馳走しましょうか？』
「あれっ独り言のつもりやったんやけど、聞こえてたっすか？」

元々大きい目をぱっちり開けた芝居じみたおとぼけ顔
わっっるいやつ、、、、、

「いやあでも奢ってもらうなんて申し訳ないっすよ」

『いえいえ、ぜひ奢らせてください』

「えーそんなに言うならシャーないっすね
じゃあ明日ゴチになりまーす」

エレベーターが止まる
俳優顔負けの今日一のキラッキラ笑顔で颯爽と降りていった亮ちゃんのあとを追う

「しばらく財布いらんかもな」
『…………』