g i f t twenty two ページ22
ｶﾀｯ･･･
指が動く
少し動かしずらいが動かないよりはマシだ
コツコツとヒールの音がする
誰かが向かってきている？
目をゆっくりと開けるとロウソクの光が燭台の上で揺らめいている
ここは･･･どこだ。
暖炉があり大きな机があるそれ以外に目立ったものはなく、扉が数枚あるだけだ
ふと暖炉の上に写真があるのが見えた
なんの写真だろう･･･？
そこに映っていたのはまるでお伽噺に出てくるような大きな西洋風のお屋敷だった
「おや？1人で探索かな？Aさん」
ヒールの音の正体･･･薄い紫色の髪を一束に三つ編みしてお団子にした、パーティに行くかのような服装
「Mako･･･どうして私の名前･･･」
「えー？何でかなー？どうしてかなー？もしかしたらーもしかしたらあなたの近くに裏切り者がっ？」
ケラケラと笑いながら流れるようにセリフを辿り、言葉の真意を隠す
「どうどう？Makoちゃん偉い？偉い？偉いでしょー？MaoーAさん見つかったよー」
「何を言って･･･Maoって誰？」
「ちょ！おい！」
Makoよりも声が少し低めな･･･男の子の声がした。
Makoが呼びかけたし、そいつがMaoと言うのだろう
「あー、もう。馬鹿かよ、なんで参加者に僕の名前まで･･･。予定にないことしないでくれよ･･･」
尻拭いは僕なんだから･･･とボヤくMaoは手で頭をかくと溜息をついた
「ここはどこなの･･･？私達はなんのためにここに来た、いや、連れてこられたの･･･？」
「･･･希未様の言いつけを守っただけだよー？守らないと、私達がコノハに殺されちゃーう！」
ｷｬﾊﾊと楽しげに笑うMako、コノハというのはきっと希未さんの手下だろう。
「･･･もうすぐルール説明が流れるはずだ。」
無愛想に端的に、こちらと関わりたくない感丸出しでMaoは言った。
「どうして分かるの？」
「そういう設定にしてあるからだ。」
･･･。
「質問を変える。どうして望未さんではない貴方達しか出てこないの？
希未さんが私達に接触を図ってこないのは何故？」
私から目を逸らしていたMaoがこちらを、私の目を見て口を開けた所で、頭上のスピーカーから声が降ってきた。
「･･･始まった。」
『やぁ、はじめまして皆さん。
私はこの館の主であるNozomiです。』
「この声が･･･希未さんの声。」
やっと･･･コイツらの親玉がいるということが分かった。
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作者名：白い悪魔 | 作成日時：2017年4月16日 7時
