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夏恋side ページ12

どこに行ったの、、


お兄ちゃんがAに手を挙げた

こんなことになるとは思ってなかった

でもお兄ちゃんは間違ってなかった

確かに両親に学費払ってもらって

学校サボってるのはAが悪い

けど、まだ理由聞いてないじゃん

Aから話聞いてない

お兄ちゃんも萩花も話聞かないで責めすぎだよ

学校行ってないのは理由があるからでしょ?




夏恋「Aっ!!」


いた、見つけた

私が見つけた妹の後ろ姿は
ひどく窶れているように見えた



ねぇA、、
教えてよ
心の中に溜めてるもの全部吐き出してよ



私はAの手を掴んだ


夏恋「A待って!」

『離して!!』

夏恋「どこいくの」

『どこでもいいでしょ!』

夏恋「そんな格好でうろついてたら風邪引く!
家に帰ろ」

『帰りたくない!もうほっといてよっ、、』

夏恋「ほっとけないよ!」


私はダメってわかってても強く行ってしまった
そう言わないと落ち着いてくれないって思った

私の声にAの足も止まった

近くの公園のベンチに座り
自販機であったかい飲み物を買って
話をする事にした

帰りたくないっていうから仕方ない


夏恋「お兄ちゃん達ちょっと言い過ぎだよね
Aなんか理由があるんでしょ?
学校に行きたくない理由」

『、、、っ、』

夏恋「言ってよ。言ってくれないとわかんない」


その後5分ぐらい沈黙が続いた

けどAはようやく口にしてくれたんだ


『学校に行ったらね
お兄ちゃん達の事言われるの

萩花や夏恋の連絡先教えてとか
サイン貰ってきてとか

兄妹がE-girlsとかジャニーズってなだけで
色々言われて求められる

最初はちゃんと応えてた
「そんな事は出来ない」って

けどそんなの通用する分けなくて
「お前兄妹だからって調子のんなよ」
「じゃあお前でいいから付き合ってよ」
とか言われるようになった

そんな事言われても我慢してた
けど、気づいたら保健室に行くようになって
昼になったら抜け出すのが当たり前になってた

お願いだからお兄ちゃん達には言わないで?』

夏恋「なんで?言った方がいいよ
じゃなきゃ誤解されたままだよ」

『それでも、、萩花には特に
こんな理由言い訳って言われるだけ、、

ただでさえ仕事が忙しいのに皆に迷惑かけたくない』

夏恋「迷惑なんかじゃないよ
だって私達家族でしょ」


家族なんだから、、少しは頼ってよ、、

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作者名:ばし | 作成日時:2016年7月3日 0時

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