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会う? ページ11





思い悩むこと、30分
ほんと、緊張しすぎて吐きそうだけど
ようやく電話かけてみようって気になった

だって、ミサちゃんが言ってたこと すごく心に響いたもん
好きになってもらうには
できるだけ、そのひとの頭の中を自分でいっぱいにしなきゃいけないって
だから夏休みでずっと会えない今
自分から行動しなきゃ、何も変わらないって


A「…よし。」


時刻は19時
もしかしたらバイトかもだけど、着信履歴にわたしの名前があったら、あとで掛け直してくれるかもしれないし

家に帰ったらママがいるから
もう、ここでかけちゃおう
ひとつ深呼吸をして、番号を表示し 発信をタップした

携帯を耳に当てたら、コール音が響く
心臓がバクバク言ってて、頭おかしくなりそうだった
でも


玲於『もしもし、』


耳に届いた先輩の声
いつもの、子どもみたいな声
緊張と安心が入り混じって、変な感じ


A「あ、あの、わたし…」

玲於『…わたしって誰ですかー。』

A「…A。」

玲於『…ふ、わかってるわ。で、何?俺アッシーくんにはなりたくないんだけど。』

A「ち、違くて!あの、…特に用事があるわけじゃ、ないんですけど…」


正直に言うと、なんだそれってけらけら笑ってる
電話の向こう、静かだ
家にいるのかな


玲於『暇だった?』

A「…そんなかんじ…」

玲於『ふうん。まあ俺も今暇だから、話し相手になってやってもいーよ。』


上から目線だけど、そういうとこ 好き
嬉しくて、ふわって肩の力が抜けた
だっていま先輩は、ちがう場所にいるのに、わたしのことを考えてくれてる
意味わかんないよ、電話ってこんな嬉しいものだったんだ

それから暫く なんてことない話して
先輩の話も聞けて、気付けば30分経ってた
けどマユちゃん、雄介くんと3時間電話したとか言ってたし
こんなの普通なのかな、わかんない


玲於『てかお前今どこいんの?めっちゃ騒がしくない?』

A「いま、駅。」

玲於『は?駅?もう20時なるよ。』

A「だって、家じゃ話しづらいから。ママいるし。」

玲於『バカ、早く帰れ。』

A「…ええ、もう?」

玲於『…ほんとお前って、俺のこと大好きだね。』

A「そ、そんなんじゃ、」

玲於『会う?』

A「…え?」

玲於『……話し足りないなら、会ってやろっか。』



突然のそんなお誘い
嬉しすぎて、口ぽかんて開いちゃって
ミサちゃんにお礼言わなきゃって、ずっと考えてた


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maki(プロフ) - 今まで何お話、読み返したら、やっぱり佐野先輩とうまくいってほしい。。(;_;)先輩!!何してんのーー!!! (2018年8月5日 7時) (レス) id: 9583ac788f (このIDを非表示/違反報告)
ゆうか - ほんとに今一番大好きな小説です。全然話長くしていただいてかまいません!笑更新これからも楽しみにしていますので大変だと思いますが頑張ってくださいね! (2018年7月5日 23時) (レス) id: cb039e5484 (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - きなこさんは更新率が高いことだけが取り柄だなんて、全然まったくそんなことないですよ(^^)きなこさんのお話を読むだけで元気になれます。いつもお話を読めること本当に嬉しいです。これからも応援しています。きなこさんの思ったまま書いてください! (2018年7月5日 23時) (レス) id: 49103f1761 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - さいくぅー (2018年7月5日 22時) (レス) id: 527ff0df55 (このIDを非表示/違反報告)
涼夏 - もうきなこさんの伏線が楽しみすぎます!!楽しみにしてます!! (2018年7月5日 22時) (レス) id: c6b1080ab1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きなこ | 作成日時:2018年6月16日 21時

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