セカンド・ラブ (ページ6)

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2017年終わり

「Aも、もう20歳か〜」

「菅田くんは24歳のおじさんですね〜」

あれから彼のことは綺麗さっぱり忘れられたわけじゃないし、忘れる気もない。今の本城AとAAがいるのは彼のおかげだから。ただ、彼と出会う前の日常が戻ってきただけだ。

菅田くんともいつも通りの兄妹みたいな感じが続いていた。だけど、菅田くんに対する気持ちが着実と変わった。前とは違うが、これもこれで恋だと実感する。だから昔より菅田くんには素直になれるようになった気がする。

「誕生日は暇なん？」

「第68回NHK紅白歌合戦紅組司会、本城Aです〜！！」

2017年12月31日。私が泣きながら生まれたのが丁度20年前になる日。そして、初めて紅白の司会に抜擢された。

「あー、忘れとった」

「菅田くんこそ、実家帰らないの？」

「Aの誕生日祝おうと思ったんやけどそれなら帰ろうかな〜」

「ちょっと、待って」と言い、スマホのスケジュール帳を開く。ビシッと予定の書いてあるが、30日の夜だけは空いていた。

「30日なら空いてるよ」

「じゃ、前夜祭ってことで」

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