多数決なんて知らないもん ページ45
Aside
「Aー!早く早くー!」
『ちょっとエマ、テンション高すぎ』
「ケンちゃんもマイキーも遅いよー!」
九月下旬。だんだんと肌寒くなる今の季節には、少し薄めの長袖Vネックが丁度いい。そんな本日、私、エマ、マイキー、ケンちゃんの四人で遊園地に来ていた。エマがスーパーの抽選でたまたまチケットを四枚分当てたらしい。私も気分転換のためにその誘いに乗った。
私たちは入園すると、まず最初にパンフレットを開いた。
『最初何乗る?』
「ジェットコースター一択」
「え、最初はメリーゴーランドでしょ!」
「メリーゴーランドってガキが乗る乗りもんじゃねぇの?」
「女の子はメリーゴーランドが好きなの!」
メリーゴーランドが乗りたいエマに対し、ジェットコースターに乗りたいマイキーとケンちゃん。多数決方式でいくと、私の意見で今後の流れが大きく変わるこの場面。ここはエマの意見に賛成するべきなのだろう。
「Aはメリーゴーランドでしょ?」
『エマ…………
ジェットコースター乗ろう』
生憎、今日は私も全力で楽しむつもりでここに来ている。最初っからそんな刺激も何も無い物に乗っていられない。初手はジェットコースター。これ以外ありえないのだ。
私がジェットコースター組に加わり、三対一。エマは「ちょっと!!!!!」と少しお怒りだったが、マイキーとケンちゃんは満足気にジェットコースターの列へと向かった。
『エマごめんね、次メリーゴーランド乗ろうね』
「Aの裏切り者っ!」
『酷い言い様だなおい』
エマは捨て台詞の様にそう言うと、先にマイキーと歩いるケンちゃんの元へ走り後ろからガバッと抱き着きに行った。私はそれを眺めながら微笑ましい気持ちになった。あれが俗に言う両片思いってやつか、羨ましい。そんなことを思いながら、その横にいる彼の元へと目線を変えると、丁度バッチリと目が合い、一瞬ドキリと鼓動が高くなる。
彼は「早く来いよ」と優しく言う。私は嬉しくて自然と口角が上がり、笑顔で「うん!!!」と大きな返事をして彼らの元へと向かった。
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皆さん、どうもこんにちは。
この作品、一応マイキー落ちなのに全然絡みが無いなと気づいてしまった作者です。そろそろ続編へと続いていくためここでオリジナルのお話を加えました。
原作完結までこの物語は続きますので、本当に長いお付き合いになるとは思いますが、最後までどうぞ宜しくお願い致します。
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ひめ☆そら(プロフ) - かかさん» そう言って頂き光栄です!ありがとうございます! (2021年7月9日 13時) (レス) id: f06e616829 (このIDを非表示/違反報告)
かか - 更新楽しみです!無理せず頑張ってください! (2021年7月9日 6時) (レス) id: b7e78c6068 (このIDを非表示/違反報告)
ひめ☆そら(プロフ) - 雪見大福さん» ありがとうございます!!無理せず頑張りたいと思います! (2021年6月6日 13時) (レス) id: f06e616829 (このIDを非表示/違反報告)
雪見大福(プロフ) - これからも無理せず頑張ってください (2021年6月6日 11時) (レス) id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
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