関東最凶の暴走族 ページ29
Aside
タケミッチがケンちゃんを連れて行ったあとも、私たちは戦い続けた。お気に入りだった部屋着も、血と土埃でボロボロだ。
『あー!やっと終わった!コイツらウザすぎ!』
「お前は口悪すぎ」
『だいたいマイキーはどこよ!』
「あっち」
ミッチーが指さす方を見ると、そこにはマイキーと半間がいた。まさかずっと戦ってたの?その割にはマイキーは全然息上がってないけど。…いや、違うか。マイキーがただ化け物なだけか。すると、向こう側から仲間と思われる奴がバイクに乗ってやって来た。何やら話をしていると、半間は大声で話し出した。
「マイキー!もうすぐ関東最凶の暴走族連合が誕生する!!芭流覇羅だ!」
『…芭流覇羅』
「俺はその初代副総長半間修二。覚えとけマイキー、この先東卍に平和はねぇぞ」
そこまで言うと、半間はバイクに乗って行ってしまった。半間の姿が見えなくなると、マイキーは私の名を呼びながらこちらに走ってくる。私は全てを察し、自分が乗ってきたバイクに乗り、エンジンを掛ける。
『きっとケンちゃんなら大丈夫』
「…あぁ」
そう。私たちは今、ケンちゃんを信じることしか出来ない。ケンちゃんなら大丈夫。きっと。そんな思いで夜の道をマイキーと共に駆け抜けた。
・
病院に着くと、ミッチーとペーくんは駆け足で病院内へと走って行った。
『バジリンどうする?』
「俺はここで待ってる。アイツなら大丈夫だろ」
『うん、分かった』
そして私とマイキーはミッチーとぺーくんを追いかけるように院内へと入った。マイキーは凄く静かだった。一番心配してるくせに。本当は一番走り出したいくせに。奥へと進んでいくと、タケミッチの姿が見えた。私は思わず彼の名を呼ぶ。私とマイキーの姿を見ると、その場にいた全員が騒ぎ出す。
「皆うるせぇよ」
『そうそう、病院なんだし静かにね?』
待合室へと移動した私たちは、座っているマイキーの話を聞く。私は、泣いているエマの頭を撫でながらその話を聞いた。
1197人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひめ☆そら(プロフ) - かかさん» そう言って頂き光栄です!ありがとうございます! (2021年7月9日 13時) (レス) id: f06e616829 (このIDを非表示/違反報告)
かか - 更新楽しみです!無理せず頑張ってください! (2021年7月9日 6時) (レス) id: b7e78c6068 (このIDを非表示/違反報告)
ひめ☆そら(プロフ) - 雪見大福さん» ありがとうございます!!無理せず頑張りたいと思います! (2021年6月6日 13時) (レス) id: f06e616829 (このIDを非表示/違反報告)
雪見大福(プロフ) - これからも無理せず頑張ってください (2021年6月6日 11時) (レス) id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ