【佐野万次郎】幻の副総長

俺は助けたい ページ22

Aside







「パーが捕まった」

『………は？』







それは唐突の出来事だった。先日、とある倉庫で愛美愛主の連中が絡んできたらしい。そこでパーは愛美愛主の頭である長内って奴を刺したとか何とか。







「俺は、パーを助けたいと思ってる」

『何？どうやって？』

「…金」







ボソリと呟いたマイキーのその言葉に、私はため息しか出なかった。







『あのさ、話を聞くに、パーは自分で自首するって決めたんでしょ。それをこっちの私情で無理矢理出す意味、分かってるの？』

「…」

『アンタが焦る気持ちも分かるけど、パーの気持ちもちゃんと考えてやんなよ』







私は飴箱から適当に飴を取り出してその袋をゴミ箱に捨てる。その間、マイキーはずっと黙ったまま俯いていた。流石に少し不審に思った私は、マイキーに声を掛ける。







『…マイキー？』

「お前もケンチンと同じこと言うんだな」

『は？』

「…お前なら、俺の意見に賛成してくれると思ってた」







マイキーはそう言うと、私の部屋から出て行ってしまった。私は何か胸騒ぎがしたので、直ぐにケンちゃんに連絡してみると、案の定マイキーとケンちゃんは喧嘩していたみたいだった。

私はドラケン派→←さようならおばあちゃん

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