花火は空に絵を描いて ページ18
Aside
『お待たせ〜』
「おー」
夜、集会が終わった頃にエマと二人乗りしてやって来た神社。階段を登ってやっと到着すると、そこにはマイキーとケンちゃんだけではなく、バジリン、ミッチー、パーがいた。
「マイキーに残れって言われたから何事かと思ったら、ただの花火かよ」
『ただのって????』
「…」
『おい無視かテメェ』
「つーか花火こっから見れるか?」
「昔よくここで見てたじゃん」
無視するバジリンを追い詰める私、花火の話をするケンちゃんとエマ。その横で別の話をするマイキーとミッチー、そしてパー。自由過ぎる私たちは、たった一つの、パァンと空に打ち上げられる音によって初めて静かになる。
『…綺麗』
きっと、その声は花火の音によって掻き消され、誰にも聞こえてはいなかっただろう。
色んな色をした大きな花火が、真っ暗な空に絵を描いていく。それがとても美しく感じた。
そして、また新たな花火が打ち上げられる、その時だった。私の脳内に何かビリッと電気が走るような感覚が私を襲った。
・
「…Aっ」
どうしたの、エマ。どうして泣いてるの?
「ドラケンがっ!ドラケンが死んだのっ!」
『………え?』
・
思わず立ってしまった私に、周りは大きく反応する。
「どうした?A」
『…何でもない』
「どうせ眠くなってビクッてなったんだろ」
『違うっつーの!』
ケンちゃんの言葉に反応しながらも、再びその場に座る。
『…』
今のは何。あんな記憶、私は知らない。
あれは一体誰の、いつの記憶なのだろう。
それから私はその事ばかり考えてしまい、花火はいつの間にか終わっていた。
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ひめ☆そら(プロフ) - かかさん» そう言って頂き光栄です!ありがとうございます! (2021年7月9日 13時) (レス) id: f06e616829 (このIDを非表示/違反報告)
かか - 更新楽しみです!無理せず頑張ってください! (2021年7月9日 6時) (レス) id: b7e78c6068 (このIDを非表示/違反報告)
ひめ☆そら(プロフ) - 雪見大福さん» ありがとうございます!!無理せず頑張りたいと思います! (2021年6月6日 13時) (レス) id: f06e616829 (このIDを非表示/違反報告)
雪見大福(プロフ) - これからも無理せず頑張ってください (2021年6月6日 11時) (レス) id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
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