【佐野万次郎】幻の副総長

初めましてタケミッチ ページ14

Noside







鬼龍Aの登場に、武道は動揺を隠せなかった。何故なら、彼女の情報は未来の橘直人から一切聞いていなかったからだ。彼女が一体どんな存在で、これから先の未来にどう関与していくのか、武道には分からなかったのだ。







「じゃあ、ヒナ行くね」

「え？デートは？」

『え？デート？』

「コイツら付き合ってるんだと」

『…』







そこで鬼龍Aは、先程自分が考えていた考察を更に深ばめていた。そして、先日ヒナタに出会った事も何か意味しているのではないかと思い始める。







「今度でいいよ、せっかくお友達が来てくれたんだもん」

『…ヒナタ、また遊ぼうね』







それでもAは、何事もないかのように振る舞う。ヒナタはニッコリと笑顔で手を振った。







「うん！またね！」

「バイバーイ」







ヒナタが昇降口から校内へと戻ると、マイキーは武道に彼女を褒めた。「大切にしてやれよ」と、そう伝えて。その後、Aは武道に挨拶をする。







『…初めまして、タケミッチ』

「は、初めまして」

『私は鬼龍A。好きなように呼んで』

「う、うっす！」







そして武道は自転車を取りに駐輪場に向かった。しかし、バイクで来たAたちは一度バイクを戻しに家に戻ることになった。







『ねぇ何でバイクで来たの？』

「まさかタケミッチが自転車通学だなんて思わなかったんだもん」

『そうゆう情報しっかりしてくれない？二度手間なんだけど』

「はいはいごめんごめん」

『アンタはすぐ適当に…！！』

「お前らいちいち喧嘩すんな」

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