【佐野万次郎】幻の副総長

お友達ができました ページ11

Aside







「あの、本当にありがとうございました」

『いいよいいよ、私も見つけられて良かった』







路地裏を出たすぐの所で、頭を深く下げてお礼を言ってきてくれた女の子。彼女は顔を上げると自分の名を名乗った。







「私、橘日向って言います。もし良ければ、少しお茶しませんか？勿論お礼も兼ねて私が奢ります！」

『私は鬼龍A。ありがとう！行かせてもらうよ』






私からお茶に誘おうとしていたのだが、ありがたいことにヒナタからお誘いを受けた私は勿論承諾する。そして私たちはここから近い人気のカフェに入る。


席に案内され席に腰かけると、ヒナタは目を輝かせて興味津々に話をしてきた。







「Aさん、喧嘩強いんですね」

『さん付けじゃなくていいしタメでいいよ。私たち、もう友達じゃん？』

「…！うん！」

『それで、喧嘩が強いって話だったよね。私の周りが喧嘩大好きマンたちでさぁ。気づいたら私もって感じ』







メニューに載っているスイーツたちを見ながら私は答える。
…あ、このパフェ美味しそう。





メニュー表のとあるパフェをじっと見つめていると、ヒナタはそれに気づいたのか、そのパフェを指さした。







「このパフェにする？」

『うん！これでお願いします！』

「分かった！任せて！」







片手で胸を軽くポンッと叩いたヒナタは、テーブルの端にあったチャイムボタンを押す。すると直ぐに店員さんがやって来て、注文してくれた。


暫くするとパフェはやって来て、私は食べるのに夢中だった。その間ヒナタはとても嬉しそうにして笑っていた。

タケミッチに会いに行こう→←今日こそナンパしたい

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す