16皿 ページ16
4日目。
昨日の夜はアリスとリョウくんに会って少し話した後、それぞれの試作を進めていった。
えりなは何てことなくさっさと試作を終わらせ、先に休んでいた
2人残った緋紗子と私は「流石えりな(様)」の一言が被ってしまい、ひとしきり笑った後、試作を再開した。
ちなみに、私はある程度アイデアがまとまったところで集中力が切れてしまって、緋紗子が終わるタイミングまでグダグダしていた。
そして、今。
朝6時から開始された朝食の準備。
私はえりなとも緋紗子とも違う会場らしく、1人で寂しく準備をしていた。
誰か話せる人いないかな、と周りを見渡すが人数が多く、まだ散らばっていないせいかよくわからなかった。
「神楽坂、」
誰かに声を掛けられたと思い、振り返るとそこには知らない男子生徒が2人。
『えっと…、何か用？』
本当に名前も聞かない顔も見ないような人だったので、思い切りガッカリして素っ気なく返す。
「いや、別に。えりな様と離れているから大丈夫なのかと思ってさ。」
「やっぱりあれだろ？えりな様がいないと何もできないから不安なんだよな。」
「えりな様も大変だよな。神楽坂の娘だからって、」
またか…、と隠すこともなく思いきりため息をつく。
まだなお続けられている嫌味に反応することなく、聞き流す。
こういうのは割とよくあることだった。
神楽坂といえば、やっぱり1番に思い浮かぶのは芸能や文学で、食はその次だ。
それで何を勘違いしたのか、自分の家は料理の名門だからと自分の方が上だ言う馬鹿がいる。
名門と言ってもたかが知れているくせに、だ。
そういう奴らは、私はえりな様が神楽坂の娘を無下に扱えず、仲良くしているから遠月にいれると思っているらしい。
本当にアホらしい。
『あの、準備の邪魔なんで、退いてもらえます？』
さっきから邪魔だと言っているのに、全く聞かずにここに居座る馬鹿ども。
さらには、腕を掴んできてえりなに自分たちのことを言ってくれ、とか頭の悪いことを頼んでくる。
こっちが大人しくしていれば、調子に乗りやがって。研修で頭イかれたのか。
わりとまじめに腕が痛くなってきたので、叫んでやろうかと息を吸った時、
「あのさ、そこの調理台、俺の場所だと思うんだけど、退いてくれないか」
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水愛(プロフ) - Ｒ!Ｎさん» コメントありがとうございます！これからも頑張っていくので、よろしくお願いします！ (2019年10月22日 7時) (
レス) id: b9ec477e49 (このIDを非表示/違反報告)
Ｒ!Ｎ(プロフ) - とても面白いです！頑張ってください！ (2019年10月21日 23時) (レス) id: 5067a2983b (このIDを非表示/違反報告)
水愛(プロフ) - チョコ味噌スープさん» ありがとうございます！コメントもらえてすごく嬉しいです。これからも頑張っていくので、よろしくお願いします！ (2019年10月19日 23時) (レス) id: b9ec477e49 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ味噌スープ - 初感想頂きました！！頑張ってください！応援してまぁす！ (2019年10月19日 22時) (レス) id: 956f84dad7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水愛 | 作成日時：2019年8月13日 16時
