(54):A lover 3 ページ24
なんと言う偶然か、携帯ショップに寄った帰りに降谷零の悪友、松田陣平と出くわした。
彼も私と同じく制服を着ていて、1人で居た。
そんな彼は私を見付けると、カフェへの誘いを頂いた。
私はその誘いを受け、2人でカフェへとやって来た。
「最近、降谷とはどんな感じだ?」
「良い感じ、かな。彼、スグに照れるから好きとか中々言ってくれないの」
そこが可愛いんだけどね、と付けたし、軽く微笑みながらティーカップに入った紅茶とミルクを混ぜる。
私の顔が写っていた赤い紅茶にミルクが混ざり、色が変わっていく。
……私と彼も、いつかはこんな風に色が変わるのだろうか。
ミルクティーの様に混ざり合うのか、それとも、溶け残った砂糖のように、何も分かり合えず、一生を終えるのか。
「アイツはツンデレだからな…。でも、お前が居ない所では、ただのデレデレ野郎だけどな」
毎日聴かされる惚気がウザイ位だ、と笑い飛ばす彼。
そんな彼の眼差しは、とても優しく、本当に降谷零を思っているのだな、と改めて実感させられる。
この先、彼とはもう共に歩けなくなる。
だから、今だけでも、彼等と一緒に居たい。
…寂しいのは、嫌いなんだよ。
私を、一人にしないで。
「零くんって、学校ではどんな感じなの?きっと、モテモテなんだろうなぁ…。零くん、格好いいし」
「いや、そうでもないぞ?」
「え?」
「あの高飛車な性格、エベレストの様に高いプライド。余り女子も寄って来ねェんだよ」
私の個人的な意見をバッサリと切り捨てた彼。
やはり、降谷零のあの性格では、好んで女子はやって来ないらしい。
彼は、一部の物好き以外はな、と吐き捨て、飲み物を口に含む。
「そうなの?そこも含めて零くんだと思うけどなぁ…」
私には甘い降谷零。
漫画を見ていて知ってはいたが、そんな彼が女子にモテないとは…
安室透なら、ただのモテ男だろうに…。
少し残念になる彼も、私の前じゃプライドも捨てて、猫のように気まぐれに甘えに来る。
私だけに見せるそんな一面。
私だけ、というのに私は優越感を覚え、にこやかに微笑みながら、再びミルクティーに目線を落とした。
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A - 何がしたいのかいまいちわからない。組織を壊滅したいとか言ってる割には ムカついたからクラスメイト殺します。とかやってること犯罪者だし、思考がガキ。読んでてただただ主人公に嫌気がさしました。 (2018年9月1日 0時) (レス) id: 2f4ff48b26 (このIDを非表示/違反報告)
サラン(プロフ) - うららkさん» 有難うございます!ご期待に添えられるよう、これからも頑張っていきます! (2017年2月17日 16時) (レス) id: 35f8c5cbb5 (このIDを非表示/違反報告)
うららk - とても面白かったよ!更新頑張ってね(^ω^) (2017年2月17日 15時) (レス) id: c357f5467c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サラン | 作者ホームページ:http://uranai.
作成日時:2017年2月14日 18時